出版社内容情報
ゲーム障害は依存症か発達障害の現れか、あるいは過度の医療化なのか。いまだ議論の絶えない、この「疾病」への向き合い方を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takka@ゲーム×読書×映画×音楽
18
「ゲーム依存」という言葉は、ゲームが関わっている家族の問題などをすべてゲームのせいにするなど、一人歩きしている。香川県では独自の条例を出したほど。全体を通して感じたことは、これは一つの「世代間格差」だということ。ゲームにあまり触れていない世代が毛嫌いしているは予想しやすいが、家庭用ゲームは触れているがスマホゲームは触れていないという層も「スマホ・ネットの登場」による大きなゲーム環境の変化から無視できない。本著はゲームの両面性を知る上で良書であり、普段ゲームに触れていない人に読んでほしい本だった。2024/07/16
ひろか
8
まだ葛藤の最中。 ガイドラインのようなものでないかなー。 久里浜式ではなく、大人、社会の側を問うような2023/06/11
かさい
1
ゲーム依存を入院環境で見ているさいがた医療センターや肥前精神医療センターの医師の実際の取り組みだったりを扱った本。基本的には依存症への取り組み方でいいんだなとは思いつつも、より未成熟な思春期を相手にするから、理論的であればいいわけでもなく、本人の意志の尊重のさせ方は難しいよなあと。2025/02/16
nisiton
0
ゲーム障害というテーマについて、精神科医や依存症診療の現場からなど様々な立場から書かれたもので、興味深い内容だった。やはりシンプルな正解があるものではなく、どうカテゴライズしたらいいのか、どのように患者と向き合えばいいのか、手探りで行っている印象を抱いた。親の立場からすると感情的になりゲーム完全禁止や没収などとしてしまいそうだが、そう簡単な問題ではないので慎重に扱うべきだなと思った。 このジャンルは論文集というのかな?あまり読み慣れていない書き口なのであまり読み込めてはいない。時間をかけて読んでみたい。2024/01/18
ちー
0
「敵はジェネレーションギャップにあり」 精神科医、小児科医、プロゲーマー、ゲーム制作サイドなど様々な立場の人が意見を述べている本。ゲーム制作者も“ゲームは麻酔”(苦痛を緩和する)と認める一方で、楽しむものであってほしいと思いを述べる。小説や漫画も「くだらない」と謂われた時代があり今はその対象がゲームとなる過渡期。いつの時代にもあるジェネレーションギャップをパターナリズムで抑え込もうとしたのが香川県のゲーム条例だろうか。支援は確立されたものはないが、行動理論や不登校支援、家族支援が応用可能か。2023/06/12