内容説明
リスク管理に必要な知識である確率論や確率過程論が、数学的道具としていかに使われているかを紹介します。
目次
第1章 保険やファイナンスのリスクとは
第2章 確率論概論
第3章 ブラウン運動
第4章 株価変動過程とブラウン運動
第5章 生命保険と死亡リスクの数理
第6章 損害保険とリスク
著者等紹介
黒田耕嗣[クロダコウジ]
1951年生まれ。東京教育大学大学院理学研究科修士課程修了。理学博士。ニュージャージー州立大学、慶應義塾大学を経て、日本大学大学院総合基礎科学研究科教授。専門は確率論、数理物理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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逢空れい
1
確率論の初歩からブラックショールズ方程式の導出までが書いています。そのあとにおまけで生保数理と損保数理。数理ファイナンス入門としてはなかなかいいかと。ルベーグ積分の基礎から解説してくれているのでかなりとっつきやすい本だと思います。演習問題の解答も丁寧。 ただ、誤植がかなりひどくて、誤字に気づずにわけがわからなくなることもままありました。2013/02/13
葉
0
初っ端の大規模災害や運用環境の急激な悪化などという統計予測を超えるリスクに保険会社の支払い余力をソルベンシー・マージン比率という指標で表すことなど知らなかった。著者が理学部出の先生が多く、σ-加法族やルベーグやボレル、特性関数などの説明もある。寧ろ、確率論の基礎事項をサラッと述べられた本だと思う。確率過程もコンパクトに書かれている。2015/01/28