感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katoyann
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教育の国家統制に反対し、教師の教育の自由を唱えた「国民の教育権」説を踏襲しつつ、それにオリジナルな見解を加えた研究書である。永井学説では、主権者教育論と教育要求権が「国民の教育権」説に追加される。まず、教育要求権は国民にあり、さらに分解すれば子どもと親にある。教育法学の主流派は、この権利は教師が代位するという理屈を立てていた。著者は憲法学者なので、集団が個の権利を代位するという理念に異を唱え、権利主体としての個人を改めて強調する。主権者教育論は民主主義の担い手を育むことを目的として憲法教育の充実を訴える。2021/08/29
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- 和書
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