汚水処理の社会史―19世紀ベルリン市の再生

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  • サイズ A5判/ページ数 384p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784535585331
  • NDC分類 518.2
  • Cコード C3036

内容説明

一九世紀後半、近隣農村からの膨大な移住者を呑み込んで過密化した帝国首都ベルリンは、河川、大気、土壌等のあらゆる汚染と各種疫病にさらされていた。人々がその惨状を見据えて立ち上がり、やがて「汚水処理」という一連の問題群を獲得し、国家と社会の総力を傾注したプロジェクトとしての下水道整備へとたどり着く模索と苦闘の過程を、当時の資料と古今の文献に基づいて克明にたどる。政治・経済・財政史、人口問題、医学・科学技術史等々、さまざまな学問領域が織りなす沃野から下水道建設と都市浄化という都市生活の根源的なテーマを照射する。

目次

第1部 ベルリン市の環境―一八七一~一九二〇(一八七〇年代のベルリン市概観;一八六六年―コレラ、ベルリン急襲)
第2部 細菌学前夜の医学―フィルヒョーを中心に(R.フィルヒョーの医学観と環境政策)
第3部 ベルリン市の下水道導入(第二帝政期における「下水道導入」からみたベルリン市環境整備の努力について(1)特にヴィーベ案を中心に
第二帝政期における「下水道導入」からみたベルリン市環境整備の努力について(2)ホープレヒトからフィルヒョーへ)
補論(R・フィルヒョーにみる医学と環境論の間について―二〇〇三年SARS発症にふれて)

著者等紹介

金子光男[カネコミツオ]
1943年東京都に生まれる。明治大学大学院政治経済学研究科博士課程中退。フライブル大学客員教授。現在、明治大学政治経済学部教授(社会科学方法論、経済思想史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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