神の法vs.人の法―スカーフ論争からみる西欧とイスラームの断層

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784535584655
  • NDC分類 316.2
  • Cコード C3032

出版社内容情報

西欧とイスラームは共生可能か? 社会学と憲法学から法理と実体を解き明かし、共生の条件を探る。樋口陽一を招いての鼎談は圧巻。

内容説明

ムスリム女生徒のスカーフ着用が、ヨーロッパ各国で問題となっている。西欧とイスラームはなぜ対立するのか。それぞれの社会の基本原理とは?その現実とは?そして共生の条件は?衝突か、和解か。憲法学と社会学の共同作業による、比類なき一冊。最終章、樋口陽一氏を招いての鼎談は圧巻。

目次

スカーフ論争とは何か
第1編 政教分離の憲法学(リベラル・デモクラシーにとってのスカーフ問題;フランスにおける政教分離の伝統とイスラーム;多文化主義の挑戦を受ける「フランス共和主義」;ドイツの政教分離―ルディン裁判は何をもたらしたか)
第2編 スカーフ論争の政治社会学(フランスの「スカーフ禁止法」論争が提起する問い―「ムスリム女性抑圧」批判をめぐって;ドイツでのスカーフ問題の位相;ベルギーの公教育における宗教シンボル論争の矛盾点;ムスリムの国トルコのスカーフ問題―世俗主義とイスラーム主義の相克)
第3編 鼎談 共生に向けて何を提起するか そして、私たちにとっての意義

著者等紹介

内藤正典[ナイトウマサノリ]
一橋大学大学院社会学研究科教授・社会学。1956年生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。同大学院理学系研究科地理学専攻博士課程中退、同大学助手、一橋大学講師を経て、現職。専門は、現代イスラーム地域研究、中東の国際政治

阪口正二郎[サカグチショウジロウ]
一橋大学大学院法学研究科教授・憲法。1960年生まれ。早稲田大学大学院法学研究科単位取得退学。一橋大学法学博士。東京大学社会科学研究所助手、同助教授などを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

可兒

3
いわゆるスカーフ論争について、日本人が理解できないポイントをまとめた本。「イスラム教だから」「女性差別だから」といってヒジャーブだけを批判し、ヒジャーブと同じようにイスラーム主義の象徴である顎ひげや、ヒジャーブと同じように宗教封建制の名残で女性が着用するスカートなどを問題視しない欧州の現状がある。その姿勢がムスリム女性への差別なのだ、という議論が興味深い。何事につけ上から目線で、いかにも学者センセーの議論だったのが残念だが2010/06/11

takao

2
ふむ2023/11/26

名前氏

2
イスラム教のヴェールを単なる女性抑圧のシンボルとして扱うフランスのフェミニストの中に、母性神話を鋭く批判したバダンテールがいたのが意外だしショッキング。パターナリスティックにもほどがあるし、いくら何でも雑じゃね!?どんだけ上から目線??とツッコミを入れたい。ダイソーのほそい付箋350枚入りを使い切るくらい要チェックポイントがあるどこもかしこも重要な本です。なのに全然頭に入ってないから再読してノートにまとめ直す予定。ところでドイツもフランスもベルギーも、問題抱えてんなぁ。いや、もちろん日本も酷いけど。2020/06/11

Arko

0
1504142015/04/15

牛タン

0
タイトルはやたらと仰々しいが内容はそれほどでもない。全8本からなる論文集で、憲法学・社会学の2つの立場からみたスカーフ論争を対比させる試みだそうだが全体的にバランスが悪いと思う。4本の憲法学の論文のうちフランスのライシテについての3本は面白いが、ドイツの事例を扱った残りの1本はそれらに比べて異様に内容が浅い。続く4本の社会学の論文はフランス、ドイツ、ベルギー、トルコにおけるスカーフ論争を扱ったもので、個々の話は面白いが、お互いに直接関連のない内容であり、さらに前出の憲法学の論文との対比にもなっていない2015/02/13

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