内容説明
漫画家であり現在もいち“オタク”である野火ノビタ=榎本ナリコによる内部からの“オタク”評論。
目次
新世紀エヴァンゲリオン論(「大人は判ってくれない」;なぜエヴァに乗るのか?―『新世紀エヴァンゲリオン』と『デビルマン』;「僕は天使ぢゃないよ」;「ぼくを探しに」;対談・庵野秀明)
冨樫義博論(浦飯幽助を探して―『幽★遊★白書』論;冨樫義博の帰還―『レベルE』論;疾走へ!―『HUNTER×HUNTER』論)
やおい論(「やおい」とは何か―やおいへの意志;対談・斎藤環)
著者等紹介
野火ノビタ[ノビノビタ]
1967年生まれ。東京都出身。国学院大学卒業。マンガ家。野火ノビタ、榎本ナリコ両名義で活動中。現在も「いちオタク」としても活動中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アイアイ
13
野火ノビタ時代の著者の同人誌を読んでた時代に、このような本が出版されていたとは。エヴァ・富樫義博・腐女子論が真面目に論議されいた。幽白終了後にコミケで出された富樫先生の同人誌が購入できたとは羨ましい。「設定に萌える男性、関係に萌える女性」確かに。▽図書館2015/09/14
第9846号
6
やおいの本質を当事者として語り、その説得力は頷くしかなかった。斎藤環との801対談も面白い。それに両価値的な思いに悩まされる冨樫ファンの代弁をしてくれた様な冨樫論も秀逸。この本が日本評論社から出てるの、へぇって感じです。2011/03/26
ぴよっ子@読書停滞中
3
腐女子の思考がちょっとわかった気がします。わかりやすくておもしろかった。なるほどなーな一冊2011/06/14
ひるお
2
漫画家・野火ノビタ(榎本ナリコ)による、エヴァ、冨樫義博作品、やおいに関する批評と対談の集成。エヴァは新劇しか観ておらず、冨樫作品は『幽☆遊☆白書』の原作・アニメを部分的にと、『HUNTER×HUNTER』の原作を読んだぐらいなので、批評としては非常に興味深く読めたが言及は控える(エヴァと冨樫作品のファンの方なら、作品分析・批評をかなり楽しめる内容になっていると思う)。個人的に注目したのはやはりやおいに関する部分。今でこそ論文等で明確に指摘されているものの、出版当時としては先駆的だったであろう指摘が多い。2018/06/20
ayakat
2
少し古いかな、と思わせる記述もあったが、やおい論として、これをスタンダードにしていいんじゃないかと思うくらいによくできていると思う。2010/03/18