出版社内容情報
産後に自身の子に強い絆の感情を持てない親
は少なくない。この心理状態はボンディング
障害と呼ばれるが、研究によれば10%以上の
母親が新生児に対して、ボンディング障害を
示していた。この心理状態は1990年代半ばか
ら周産期精神医学の領域で注目され始めた。
以降、その状態像、発生要因、経過、育児態
度への影響、治療・予防方法について研究が
行なわれている。一方、当事者である親(母
親と父親)は、そうした心のあり方が「自分
だけのこと」「恥ずかしいこと」と考え、み
ずから支援を求めようとせず、孤立する。抑
うつ状態にもなる。本書は、こうした親とそ
の親を支援する人々に対し、ボンディング障
害の架空事例と、その事例がどのように支援
されてゆくかを提示し、当事者ならびに直接
支援に当たる専門職者へ正しい情報と支援の
あり方を提供することを目的とする。
内容説明
わが子を可愛く思えなくても、それは“ボンディング障害”のせい?親御さんは決してひとりで悩まないで!
目次
第0章 はじめに
第1章 可愛いという感情がすぐに湧かない親たち
第2章 可愛いと思う赤ちゃんに攻撃的になる親たち
第3章 育児を拒否する親たち
第4章 育児の責任に押しつぶされる親たち
第5章 次の子の誕生から愛情をもてなくなる親たち
第6章 うつ病から愛情をもてなくなる親たち
第7章 赤ちゃんを他者に預けることを決断する親たち
第8章 終わりにかえて
著者等紹介
北村俊則[キタムラトシノリ]
1972年慶応義塾大学医学部卒業。慶応義塾大学病院(精神神経科)、東京武蔵野病院、英国バーミンガム市オールセインツ病院、国立精神・神経センター精神保健研究所を経て、2000年12月‐2010年9月熊本大学大学院生命科学研究部教授(臨床行動科学分野・こころの診療科)。2010年10月北村メンタルへルス研究所開設。2011年6月こころの診療科きたむら醫院開設。2015年6月北村メンタルヘルス学術振興財団代表理事就任。ワシントン大学医学部(米国セント・ルイス)客員教授、Open Family Studies Journalなど国際専門誌の編集委員、英国精神医学会会員およびフェロウ(Fellow of the Royal College of Psychiatrists)。現職 北村メンタルヘルス研究所所長、こころの診療科きたむら醫院院長、北村メンタルヘルス学術振興財団代表理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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