出版社内容情報
面接の逐語録とP循環療法の事例を新たに追加! システムズアプローチのおもしろさがギュッと詰まった1冊がここに生まれ変わる!
内容説明
大改訂・大増補!この1冊でセラピストの頭のなかがすべてわかる。面接の逐語録からP循環療法の事例まで、あれもこれもギュッと詰め込んでSAがさらに楽しく学べるようになりました!
目次
第1部 理屈編(ウォーミングアップ;セラピーの対象としての「枠組み」;ある事例論文へのコメント)
第2部 逐語録で学ぶ(夫婦面接;母娘面接)
第3部 事例編(お猿の子から人の子へ;演歌妻、夫を救う;虫退治;P循環療法入門;P循環療法の失敗例―筆者の失敗と臨床実習生による機転;「憑依」とP循環療法)
著者等紹介
東豊[ヒガシユタカ]
臨床心理士、公認心理師、博士(医学)。専門はシステムズアプローチ(家族療法など)。1956年滋賀県生まれ。1979年関西学院大学文学部心理学科卒業、心理臨床家となる。1988年小郡まきはら病院にて心理・社会部部長。1992年九州大学医学部心療内科技官。1997年鳥取大学医学部精神神経科助手。1998年同医局長。2000年神戸松蔭女子学院大学人間科学部心理学科教授。2012年~龍谷大学文学部臨床心理学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともち
19
私はセラピスト、臨床心理士ではありません。ただ、興味があり、図書館で見つけて読んでみた。専門用語は全くわかりませんが、「患者」と言わずクライエントと呼んだり、「問題」として認識せずに「(一旦)問題として…」というスタンスで対応することに信頼感を覚えた。誰のせいにもせず、中立を重んじ、ある時は「虫」のせいにして家族全員で「虫退治」を真剣に行うことで結果を出していた。自分や周囲を責めている限り、前進しにくいことを実感させてくれた。読んで勉強になった。2020/01/05
ゆう@公認心理師
2
家族療法のシステムズアプローチについてその分野で有名な東豊氏が書いた本。「問題はない」し「問題の人はいない」とまず考える。クライエントの認知的枠組み、クライエント家族の関係の枠組み、セラピストの認知的枠組み、クライエントとセラピストの理療関係の枠組みに焦点を当てて変化さえていく。外在化の手法を使った「虫退治」の事例、ポジティブな面に焦点を当てていくP循環療法などの技法も取り上げられている。2020/10/26
たらこ
2
東先生の逐語録付き。P循環療法の解説。2019/12/28
ともこ★
1
とても、面白かったです。ある意味読み物ですが、奥が深いです。簡単そうに書いてありますが、そう簡単ではないので、何度も読み返して、実践に取り入れられるように頑張ります。2023/11/26
なくさ
0
「問題があるわけじゃなくて、人が問題に仕立て上げてしまっているのだ」という視点がシステムズアプローチの根幹にはあるらしい。多分SAにかかわらず持っておくべき視点だろう。そこから発して、観察に基づく仮説から、視点や関係性をずらしていくことによって、なんらかの変化を狙う。ACTにも通じるものがありそうで、うまく統合できないかと思考中。しかし、この本の中で紹介される実際に行っている介入はどれも大胆不敵なもので、相当自信がなければなかなかどうして怖くて逃げてしまいたくなる。2021/11/16