出版社内容情報
重大事件を犯してしまった少年は、事件後、何を思い、罪の重さをどう受け止めるのか。医療少年院の精神科医がみた彼らの姿とは。
1 加害者にかかわるということ
はじめに
贖罪について考えること
治療同盟
ある手紙
親子であること
2 ささやかな贖罪意識
贖罪教育
祈る像
あかぎれの手
誰のための贖罪か
3 加害者の負うPTSD
事 件
事件の背景
加害者であり、被害者であること
治療経過
4 僕たちのロード──家族への想い
訃 報
義父との対話
高校時代
少年院入所
母親像を超えて
謝罪の手紙
保護者会
5 事件への長い道のり──いきなり型非行と呼ばれた少年
壊れた日常
成育歴
語れなかった想い
いきなり型非行
誰かに話せていたら
地元に帰るということ
6 重大事件を背負って施設で暮らすということ
仮面をかぶって
社会話
事件を隠しての生活
施設の生活の始まり
集団生活への導入
社会につながるための嘘
7 別の感覚をもつ「広汎性発達障害」の少年たち
被害者に謝りようがない
贖罪のかたち
事 件
なぜ人を殺してはいけないか
ルールづくり
事件という窓
8 覚せい剤という名の地獄
葉 書
成育歴
家族の崩壊
薬物使用にはまって
施設生活
薬物依存者の性格特徴
事 件
退 所
9 加害者家族は加害者か
果たせなかった面会
逮 捕
加害者の同胞であること
加害少年からみた家族
加害者の親として
加害者の同胞として
10 罪の重さと刑の重さ
罪の重さを量る
施設送致について
社会感情
遺族感情
養老律令以来の刑罰の思想
進 級
11 いじめられ体験がもたらしたもの
団結力
母親の回想
いじめの経緯
いじめられるということ
事 件
12 母性という神話を求めて
一三歳の母親
母親の罪責感がつくりだしたうつ
「私はただの育児放棄です」
わが子を亡くした母親の記憶
母であること、子であること
13 弱者の犯罪
避難訓練
不登校となって
事 件
亡き父への思い
弱者の犯罪
14 性の代償
検査結果の告知
成育歴
性への誘い
感 染
男性に求めたもの
命は金で買える
15 異国の塀の中で
初 診
故国を捨てて
日本という異国
顔のない人
記念日うつ病
16 誠意を示すということ
ある初診患者
事故の責任
損害賠償の重み
治療経過
急逝した甥のこと
誠意とは何か
17 罪を背負って社会で生きていくこと
「夢」を見た少年たち
施設退所
退所への道のり
どこに退所するか
社会の中で生きる
あとがき
【著者紹介】
国立きぬ川学院・精神科医
内容説明
彼はなぜ、重大犯罪の加害者となってしまったのか。加害少年たちは事件後、何を想い、罪の重さをどう受け止めるのか。長年寄り添う精神科医にみせた彼らの素顔とは―精神科医がみた加害少年たちの素顔。
目次
加害者にかかわるということ
ささやかな贖罪意識
加害者の負うPTSD
僕たちのロード―家族への想い
事件への長い道のり―いきなり型非行と呼ばれた少年
重大事件を背負って施設で暮らすということ
別の感覚をもつ「広汎性発達障害」の少年たち
覚せい剤という名の地獄
加害者家族は加害者か
罪の重さと刑の重さ
いじめられ体験がもたらしたもの
母性という神話を求めて
弱者の犯罪
性の代償
異国の塀の中で
誠意を示すということ
罪を背負って社会で生きていくこと
著者等紹介
青島多津子[アオシマタズコ]
埼玉大学理工学部数学科、筑波大学医学専門学群、筑波大学大学院医学研究科博士課程卒業。精神科医。青年海外協力隊(マラウィ国・トンガ王国)、関東医療少年院、府中刑務所、JICA国際協力機構などを経て、現職は児童自立支援施設国立きぬ川学院非常勤医師、リラ溝口病院常勤医師、江戸川大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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