内容説明
学校教育のジェンダーバイアスが、男女を問わず一人ひとりの子どもが、その能力を十分開花させ、発揮し、自立していくことを妨げていないか。小中学校の児童・生徒、そして教師を対象にした画期的意識調査レポート。
目次
学校教育とジェンダー
第1部 子ども調査から(子どもの自己像の形成とジェンダー;子どもたちの自己像と職業選択;子どもの家事手伝いとジェンダー―手伝いと自己像、将来像との関連で;子どもの目から見た友だち)
第2部 教師調査から(教師のジェンダーについての意識―教師の属性との関係を軸にして;教師の教育実践と生徒の認識のずれ;教師文化におけるジェンダー;教師の管理主義とジェンダー)
得られた知見と残された課題
著者等紹介
直井道子[ナオイミチコ]
1944年生まれ。1967年東京大学文学部卒業、1972年東京大学大学院博士後期課程単位取得退学。博士(人間科学)。東京都老人総合研究所を経て1989年から東京学芸大学教育学部助教授、現在、教授。専門は家族社会学、老年社会学
村松泰子[ムラマツヤスコ]
1944年生まれ。1967年東京大学文学部卒業、NHK放送文化研究所に勤務。この間、上智大学大学院博士後期課程単位取得退学。1991年より東京学芸大学教育学部教授、現在、同大学理事・副学長(教育等担当)。専門は社会学、ジェンダー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kei
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教育原理レポートのためにななめ読み。おもに小学校・中学校を対象に(小4、6と中2がアンケート調査の対象)こども自身と、さらに教師自身の意識調査から細やかに学校教育の中でジェンダーがどのように形成され、働いているかを分析。「からかい」の構造や女子生徒の自己肯定感の低さが進路にどうつながっていくか、保守的な学校の中では「女子生徒に優しく」してしまう傾向がある、など個別具体的な調査結果からは「ああそうだよね」ともうことも意外に思うことも両方。男性ジェンダーの形成についても少し関連図書を読んでみたい。2012/01/20