出版社内容情報
多数決には欠陥がある。より適切に人々の意見を集約するルールはあるか。それを探る理論を、改憲論などにも触れながら案内する。
第1章 問題の出発点
1 ボルダルールを巡って
2 コンドルセの考察を巡って
第2章 正しい選択への確率的接近
1 陪審定理
2 開票後に多数派の判断が正しい確率
3 最尤法による「真の順序付け」の探求
第3章 ボルダルールの優越性
1 ボルダルールと他のルール
2 満場一致までの近さ
3 ペア比較における平均得票率の最大化
4 ペア全敗者を選ばない唯一のスコアリングルール
第4章 政治と選択
1 単峰的順序とペア全勝者の存在
2 実証政治理論と中位投票者定理
3 メカニズムデザインと中位ルール
4 ボルダルールについての補足
5 オストロゴルスキーとアンスコムのパラドックス
6 64パーセント多数決と改憲
7 ギバート・サタスウェイト定理
第5章 ペア比較の追求
1 アローの博士論文
2 設定
3 アローの不可能性定理
4 アローの不可能性定理の証明
5 満場一致性を用いない不可能性定理
6 単峰性のもとでの可能性定理
第6章 社会厚生
1 社会厚生基準
2 アローの不可能性定理ふたたび
3 自由主義のパラドックス
第7章 投票と人民主権
【著者紹介】
慶應義塾大学経済学部准教授
内容説明
フランス革命前夜に生まれた投票の科学を、史的展開から解き明かし、多数決の可能性と逆理を鋭く問う。民主主義の実装に向けた、社会的選択理論の決定版入門書。
目次
序章 本書の案内
第1章 問題の出発点
第2章 正しい選択への確率的接近
第3章 ボルダルールの優越性
第4章 政治と選択
第5章 ペア比較の追求
第6章 社会厚生
第7章 投票と人民主権
著者等紹介
坂井豊貴[サカイトヨタカ]
慶應義塾大学経済学部准教授。1975年広島県生まれ。早稲田大学商学部卒業、神戸大学経済学修士課程修了、ロチェスター大学経済学博士課程修了(Ph.D.)。横浜市立大学経営科学系准教授、横浜国立大学経済学部准教授などを経て、2011年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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