目次
第1章 民主化と安定に向けて―イラク戦争後の湾岸
第2章 戦後イラクにおける民主化―二〇〇五年一月移行国会選挙を中心に
第3章 サウジアラビアの民主化―イスラーム国家と政治改革
第4章 クウェートの民主主義―発展と課題
第5章 バハレーンの民主化―史的展開と比較考察
第6章 カタルの民主化―親米天然ガス立国に向けた課題
第7章 アラブ首長国連邦―近代国家建設と部族社会
第8章 オマーンの民主化の展開―諮問評議会・イバード派・部族
第9章 GCC諸国の民営化―その動向と展望
第10章 湾岸諸国の安全保障―イラク戦争と今後の展望
第11章 まとめと提言
感想・レビュー
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ふみ
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ペルシャ湾岸のアラブ諸国(イラク、サウジ、クウェート、バハレーン、カタル、UAE、オマーン)の、2003年以降の民主化の状況を描いた本。すべての国が産油国でイラク以外はすべて王国であり石油収入の分配権を背景に国による差はあれ西洋諸国と比較して著しく専制的な政治体制が敷かれている。アメリカのイラク戦争の大義のひとつは「イラクの独裁からの開放」であり民主化の波を中東全体に波及させることであった。本書はそのねらいがどこまで達成されているのか、終戦後2年間の湾岸諸国の民主化運動の足取りを国別に追ったものである。2011/01/20