内容説明
蒟蒻問答は、二代目林家正蔵作といわれる落語の出し物の一つ。蒟蒻屋の六兵衛と旅の僧とのうわべは噛み合っているが、じつはちぐはぐな問答を面白おかしく描く。その根底に、人間の知識の主観性や、相互理解における誤った信念などへの重要な示唆を含む。戯曲形式で社会科学の根本問題をあぶり出す異色作。
目次
第1曲 経済における特殊と一般の逆転(セントペテルスブルグ・ゲーム;パラドックス ほか)
第2曲 蒟蒻問答とゲーム論(蒟蒻問答;「囚人のジレンマ」と「逢引のトラブル」 ほか)
第3曲 市場経済の逆襲(市場均衡理論と社会的ジレンマ;市場の失敗と広域的外部性 ほか)
第4曲 意思決定とナッシュ均衡(最近の話題;ナッシュ均衡の事前的解釈 ほか)
第5曲 個人と社会(個人主義;「主義」 ほか)
著者等紹介
金子守[カネコマモル]
1950年東京都生まれ。1977年東京工業大学大学院博士後期課程単位取得退学、理学博士(1979年)。筑波大学社会工学系助教授、一橋大学経済学部助教授、Virginia Polytechnic Institute and State University教授等を経て、現在、筑波大学社会工学系教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- ジウX