内容説明
本書は、米国メリーランド大学で永年にわたり産業関連ダイナミック・モデルの開発、応用に携わってきた著者が、学部学生に経済および経済モデルの考え方を計量経済分析・モデル構築用ソフトウェアであるG7を使いながら教えるために著したテキストブックの翻訳である。本書ではさらに、このソフトウェアを使って日本経済のシミュレーションを行う簡単なモデルの作り方についての解説を付け加えた。また、訳著者がアーモン教授の指導を仰ぎながら作成した日本経済に関する産業連関ダイナミック・モデル(JIDEA)についても、そのメカニズムについて説明した。
目次
第1部 経済モデル作りの基本(経済モデルとは何か、なぜモデルを作るのか?;最小二乗回帰式の基礎概念;G7によるモデルの構築;予測と実験;モデルを改善するテクニック;良い忠告と悪い実例)
第2部 日本経済モデルの作り方(データ・バンクの作成;恒等式モデル;実質値モデルからJAMIモデルへ;応用モデルの実例紹介;世界経済モデルの概要;JAMIモデル:マクロ変数一覧)
著者等紹介
アーモン,クロッパー[アーモン,クロッパー][Almon,Clopper]
メリーランド大学経済学部教授。1962年にハーバード大学で博士号を取得し、同大学で教鞭をとる。1966年にメリーランド大学に移り、翌年INFORUMを創設。NBER(全米経済研究所)の所得・国富部会の常任委員会メンバー、オーストリアのIIASA(国際応用システム分析研究所)での研究経歴をもつ。動学的マクロ計量経済分析を産業関連分析の枠組みに統合するモデル開発のパイオニア。Gと呼ばれる計量経済分析のソフトウェア・パッケージや、Interdymeと呼ばれる産業連関分析の応用のためのソフトウェアを開発してきた
篠井保彦[ササイヤスヒコ]
1943年東京生まれ。1968年京都大学文学部卒業。日本貿易振興会、(財)国際貿易投資研究所を経て、現在、共栄大学国際経営学部教授
長谷川聡哲[ハセガワトシアキ]
1948年北海道生まれ。1976年慶応義塾大学大学院博士課程修了。現在、中央大学経済学部教授
今川健[イマガワタケシ]
1936年東京生まれ。1965年国際基督教大学大学院前期課程修了。1980年中央大学経済学博士取得。現在、中央大学経済学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。