出版社内容情報
インターネットの浸透以降の革新技術が、日常生活上の情報発信や共有にとどまらず、生活分野からビジネス・金融といった経済分野に及ぶようになった現在において、刑事法がいかなる役割を果たすのかについて考究する論攷集。
第1部は刑法解釈論と暗号資産ブロックチェーンを対象に、取引所からの多額の暗号資産の流失が社会的にも耳目を集めた「暗号資産NEM流出事件」を素材として、詳しく検討する。
第二部は、「AI刑事手続とプライバシー・人権の保護について」と題して、今後の拡大が予想される刑事手続全般へのAIシステムの利
用に関して検討を加える。
【目次】
解題
第1章 暗号資産NEMの不正送信と電子計算機使用詐欺
Ⅰ 問題の所在
Ⅱ 当該NEM送信行為の不可罰的事後行為性
Ⅲ ブロックチェーンの共有記録による「不実の電磁的記録」作成と「電子計算機」該当性
Ⅳ ブロックチェーンの「事務処理の目的」と「虚偽の情報」該当性
Ⅴ NEMブロックチェーンに含まれるその他の技術から見たその事務処理目的の範囲
Ⅵ 「管理者がいない」ということの意味
Ⅶ Satoshi Nakamoto,Bitcoin:A Peer-to-Peer Electronic Cash System
Ⅷ 最高裁(一小)平成18年2月14日決定(刑集60巻2号165頁)
Ⅸ 結論
Ⅹ 補論
第2章 AI刑事手続とプライバシー・人権の保護について
Ⅰ 新しい科学技術と刑事手続
Ⅱ AIの諸問題
Ⅲ ビッグデータと個人情報保護法制
Ⅳ AI利用を想定できる刑事司法手続の各局面
Ⅴ EU規則とAI刑事手続
Ⅵ プライバシー・人権保護上の問題点にかかる整理
Ⅶ もう一つのブラックボックス問題としてのトレード・シークレット
Ⅷ 今後の新たなAIリスクと刑事手続
Ⅸ 総括と展望
内容説明
法が当初予測しなかったブロックチェーン技術を前提とした暗号資産を巡る犯罪が発生し、捜査や裁判ではAIの利用が見込まれている。これらのサイバー技術は社会生活のあり方を大きく変えつつある。法や裁判も社会を反映し、その変革が迫られる。ただリアルからウェブへの構造変化を前にしても、人権保障の普遍的枠組でもある刑事法のルールの後退は許されない。革新技術の拡大への理論的応答は喫緊の課題である。
目次
第1章 暗号資産NEMの不正送信と電子計算機使用詐欺(問題の所在;当該NEM送信行為の不可罰的事後行為性;ブロックチェーンの共有記録による「不実の電磁的記録」作成と「電子計算機」該当性;ブロックチェーンの「事務処理の目的」と「虚偽の情報」該当性;NEMブロックチェーンに含まれるその他の技術から見たその事務処理目的の範囲;「管理者がいない」ということの意味;Satoshi Nakamoto,Bitcoin:A Peer-to-Peer Electronic Cash System;最高裁(一小)平成18年2月14日決定(刑集60巻2号165頁)
結論
補論)
第2章 AI刑事手続とプライバシー・人権の保護について(新しい科学技術と刑事手続;AIの諸問題;ビッグデータと個人情報保護法制;AI利用を想定できる刑事司法手続の各局面;EU規則とAI刑事手続;プライバシー・人権保護上の問題点にかかる整理;もう一つのブラックボックス問題としてのトレード・シークレット;今後の新たなAIリスクと刑事手続;総括と展望)
著者等紹介
清水晴生[シミズハルキ]
2002年 東北大学大学院法学研究科公法学専攻博士課程修了【博士(法学)】。2018年 白鴎大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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