出版社内容情報
90年代から2020年代の長きにわたって「表現の自由」研究を続けてきた筆者待望の単著。「国家からの自由」という人権保障的権利のみならず、社会が変化するにつれ現れた現代的諸課題についても辿る。書き下ろしを含む13章のほか、「富山県立美術館コラージュ訴訟」「雑誌『諸君!』反論権訴訟」の判例研究も収録。
内容説明
あらたな課題に直面する「表現の自由」理論の再構成を通じて、「自由」の意味を問い直す。
目次
表現の自由の現代的展開
第1部 表現の自由理論の現代的展開(二重の課題に直面する表現の自由―その現代的局面を展望する;保障されるべきは「情報受領の自由」―表現の自由の現代的構造;国家と人権―現代国家における言論の自由・覚書;現代国家と自由―言論の自由をめぐる現代的問題状況についての覚書;表現の自由をめぐる現代的問題状況と課題;憲法における情報に対する権利;憲法21条と「知る権利」―情報公開法の憲法的基礎づけをめぐって;日本国憲法施行70年と「表現の自由」理論の展開)
第2部 表現の自由の現代的諸課題(メディアへの市民のアクセス;反論権考―サンケイ新聞意見広告訴訟最高裁判決を契機として;名誉毀損と反論権;九条俳句訴訟と掲載請求権;「表現の不自由展・その後」展示中止事件と表現の自由)
著者等紹介
右崎正博[ウザキマサヒロ]
獨協大学名誉教授(憲法・情報法)。1946年生まれ、1976年早稲田大学大学院法学研究科博士課程単位取得、1977年退学都留文科大学を経て、1996年獨協大学法学部教授、2004年獨協大学大学院法務研究科教授・法務研究科長、2008年同教授、2017年獨協大学名誉教授。この間に、川崎市公文書公開運営審議会会長、放送倫理・番組向上機構放送人権委員会委員、越谷市情報公開・個人情報保護審査会会長、日本民主法律家協会理事長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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