出版社内容情報
日本の憲法学上の緊急権の議論で比較対象として取り上げることの多いドイツの緊急権に関する著者の長年の研究をまとめた書。
目次
第1部 近代ドイツ緊急権史―19世紀ドイツ立憲主義における緊急権(緊急権(概念)の歴史的形成―前史
「市民的法治国」と合囲状態(Belagerungszustand)―1851年プロイセン合囲状態(戒厳)法 ほか)
第2部 (前編)「危機憲法」―ヴァイマール憲法史における緊急権(ヴァイマール緊急権の運用―革命期から1924年まで;ヴァイマール「独裁権」(Diktaturgewalt)の憲法制度 ほか)
第2部 (後編)ヴァイマール後期「独裁権」の憲法(論)的構成(ヴァイマール後期における大統領独裁権の展開;晩期大統領独裁権と「危機の法理論」―プロイセン憲法裁判 ほか)
第3部 (前編)ボン基本法下での緊急権史―1968年緊急事態憲法(ボン基本法と緊急権;ドイツ条約に基づく緊急権の留保 ほか)
第3部 (後編)現代「危機憲法」(1970年代のドイツ緊急権の展開と憲法理論;現代ドイツ緊急権の再編と憲法理論の再構成―「安全」に対する国家保護としての緊急権 ほか)
結び
著者等紹介
長利一[チョウトシカズ]
元東邦大学教授。1952年大阪府生まれ。2004~17年東邦大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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