内容説明
1959年安保改定交渉大詰め時の米解禁文書群から執念で発掘した極秘文書等22の新資料を網羅、整序する。日米政府にとって駐留米軍を違憲とした伊達判決がいかに脅威であったか、それを葬るためにいかなる作戦が秘密裏に謀られたか、その中で、田中耕太郎最高裁長官が大法廷で覆すことをどんなふうに米国と裏約束したのか…、基地問題、集団的自衛権など、日米同盟の深化に向かう今日の日本の国のかたちを決定づけた時期に司法の果たした役割がいま明らかにされる。
目次
1 資料編(砂川事件に関する米政府解禁文書―「伊達判決」から跳躍上告まで;田中最高裁長官と上告審に関する米政府解禁文書;日本政府開示外交文書に見る安保改定交渉と砂川事件「伊達判決」)
2 論説編(田中耕太郎最高裁長官と砂川事件―司法による自然法の実践;マッカーサー大使と「伊達判決」の衝撃;砂川刑特法事件を再考する―解禁文書を読んで;「最高裁司法行政文書開示申出書」の解説)
著者等紹介
布川玲子[フカワレイコ]
1944年、川崎市に生まれる。早稲田大学政経学部(政治)、法学研究科修士課程(法哲学専攻)を経て、1983年、博士課程満期退学。1985年、山梨学院大学法学部非常勤講師、1998年、教授。2012年定年退職。その間、山梨県地労委公益委員、(山梨労働局)紛争調整委員会委員
新原昭治[ニイハラショウジ]
1931年、福岡市で生まれる。九州大学文学部卒(心理学)。国際問題研究者、ジャーナリスト。非核の政府を求める会世話人、原水爆禁止日本協議会専門委員、日本平和委員会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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