目次
序章 3・11が問いかけたもの―憲法で診る
1 3・11で問われた人権
2 3・11で問われた統治機構
3 3・11で問われた個人と国家のありかた―「人間の復興」に向けて
終章 3・11が投げかけた課題―憲法で希む
資料
著者等紹介
森英樹[モリヒデキ]
名古屋大学名誉教授
白藤博行[シラフジヒロユキ]
専修大学教授
愛敬浩二[アイキョウコウジ]
名古屋大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
10
東日本大震災と福島第一原発事故が、生活や社会に問うているものは何かを、憲法の理念から応えようとした本です。人権や統治機構、個人と国家のあり方について憲法を紐解きながら考えていきます。一部で震災と復興の遅れは、憲法が古いからだという論調がありますが、それは飛躍した論理だということがわかります。また、原子力ムラと安全神話が、学問に及ぼした影響も考えることができ、学問する者のあり方も問うものとなっています。原発事故は災害ではなく人災であり、震災の復興を含め、なぜ問題が解決しないのか考える良書だと思いました。2014/03/13
壱萬参仟縁
0
奥付によると、ちょうど震災から1年後に出版されたことが象徴的書物とわかる。小出裕章先生のお名前もある。「学問は、つねに社会的意味を問われている」(138ページ~)との問いかけは、評者も肝に銘じる必要を感じる。社会科学である以上、社会をどう変えるのか、いかなる影響を及ぼすか、想定しながら結論を導く必要があるからだ。小出先生は原子力学会を辞めたのは、電力会社の経営者が学会の要職に就いたからだという。研究が単なる自己満足に終わらせないために学会がある。法的には人格権があるので(124ページ)、被爆者救済を祈願。2012/11/21
ヤーミール
0
色んな人の意見がいっぱい載ってます。憲法には思ったより触れてなかったような…。正直、憲法に問題があるっていうか憲法を使う側に問題がある気がしました。2012/05/17