内容説明
フランス系のポスト構造主義だけではなく、ドイツ思想、社会学の思想、アメリカの正義論、メディア論や倫理学、ブラグマティズムなど、現代を読み解くために役立つ思想を凝縮した、まったく新しい現代思想の入門書。
目次
第1章 現代思想の開拓者
第2章 フランス現代思想
第3章 ドイツ現代思想
第4章 社会学の思想
第5章 正義の思想
第6章 この思想家を見よ
著者等紹介
岡本裕一朗[オカモトユウイチロウ]
1954年生まれ。九州大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。九州大学文学部助手を経て、玉川大学文学部教授。西洋の近現代思想を専門とするが、興味関心は幅広く、領域横断的な研究をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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funuu
7
共産主義の亡霊は「つねに来るべきもの、再来すべきものであり続ける」.マルクス、ニーチェ、フロイト 3人の懐疑の巨匠。を追い越せる思想家は、まだ、いないようです。聖書、コーラン、釈迦に代わる物もない。2015/04/29
angelooo7
5
現代思想全くと言っていいほどしらないのだが、非常に分かりやすく楽しく読めた。全体像を掴むために度々読み返すことになると思う。2014/12/20
鬼束
5
現代思想の入門書は何冊か読んできたが、この本ほど幅広い思想家達を扱った本ははじめて。おなじみのフランス思想や、フランクフルト学派などはもちろん、社会学や政治哲学の思想家達も紹介されている。著者が本当にこれらの思想家の著作を読んだのかは疑問だが、浩瀚な知識の持ち主であることは間違いない。借りて読んだが、手元に置いて眺めたい本である。2013/10/22
ちょえ
4
ものすごくわかりやすく書いているのがGOODです。 さりとて、表面をなぞったようなあっさりとした説明なのかと言えばそういうこともなく、各思想家の思想について、端的にエッセンスを絞りとったような形で紹介しています。 例えばソシュールについてはシニフィアンとシニフィエの説明が語られ、そして、言語の恣意性によって何が導き出されるのか、というところまで書いています。 流行のサンデル教授のコミュニタリアニズムについても、リベラリズムやリバタリアニズムに対してどういう位置づけにあるのか、わかりやすく説明されています。2012/09/13
reo
3
当たり前かもしれないが、現代思想と一口で言ってもこれだけジャンルがあることに驚いた。人間論、帝国論、メディア論、解放運動、ポストモダン後の思想と紹介されており、正直物足りなさはなく消化不良だと感じた。次いで、現代思想を語る上では社会学が欠かせない事実も知ることになった。悲観はしていないが、積読は尽きることはないだろうと思えた。 対して、構造主義、ポスト構造主義の紹介は、いくつか似た本を通していることもあり比較的咀嚼できた。2021/05/01