内容説明
自分の細胞を培養して必要な臓器をつくりだし移植する、夢のような医療が現実のものに。人体再生のしくみから病気治療への応用まで豊富な図解で解説。
目次
1章 再生医療ってなんだろう?
2章 細胞をめぐる冒険―生命の基本単位・細胞
3章 カラダのつくられかた―神様のパズル
4章 細胞の錬金術師―幹細胞ってなんだ?
5章 どこからなりとも組織に1つの幹細胞―体性幹細胞たち
6章 人体補完計画―再生医療の現在
7章 明日への扉―再生医療をめぐる未来
著者等紹介
八代嘉美[ヤシロヨシミ]
1976年、愛知県出身。東京大学大学院医学系研究科博士課程(病因・病理学専攻)在籍中。研究テーマは造血幹細胞・肝幹細胞の未分化性維持に関わる分子機構の解明
中内啓光[ナカウチヒロミツ]
1983年に東京大学大学院医学系研究科修了後、スタンフォード大学医学部研究員、順天堂大学医学部講師、理化学研究所チームリーダー、筑波大学基礎医学系教授を経て2002年より東京大学医科学研究所教授。造血幹細胞を中心とした幹細胞の分化と自己複製の制御機構に関する研究を行ない、再生医療や免疫遺伝子治療など、次世代の医学を実現することを目標にしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rebeccamycin
2
中古で購入した2006年初版の大変古い本ですが構成から斬新。小題にSFのパロディ、参考図書にSF作品が列挙されているのだから。「高度に発達した科学は魔術と見分けがつかない」的なフレーズをも髣髴とさせる当時の最先端ですが、肝心な内容も基礎研究重視なので今さら読んでも遜色ありません。新版出してくれないかなあとイーガン好きな八代さんに期待したいところ。2019/08/12
shimojik
1
素人に科学や最先端医療を説明するには、SF作品を引用するのが最も手っ取り早くなった時代のよう。フィクションで提起されてきた問題群に当たって、我々はどのような未来を切り開くのか、なんて物語で。どうして“文系”のぼくらは、科学を政治や社会やメディアへうまく当てはめて説明・展開・流通させる言葉を持たないのだろう。散髪に行くように、内臓を手入れする時代がくるのは自明だ、なんて飛躍しか思いつかないのだろう。倫理と科学技術は交差しているのか、という問いは単なる現象でしかない世界での過剰な精選なのか、なんて。2012/04/09
美東
0
著者らは「わかりやすく、ていねいに」 一般向けに書いたつもりのようだが、 天下の東大医学部の研究者が書いた本らしく、 残念ながら そんなにわかりやすくはなっていない。 2007/04/20
tsk
0
本棚に15年眠ってた。iPSが本格的に登場する前の本だけど、各論的な各器官への治療法がいい。 2021/02/12