出版社内容情報
ともすれば怪しげなイメージがあり、本来の療法とは根拠の薄い健康本が多い中、東洋医学の病理観から気血津液、証などを正しく教える入門書。漢方薬・経絡マッサージなどの実用面もやさしく解説。医療関係者ほか、健康を本気で考える人にぜひ読んで欲しい一冊。
内容説明
現代医学とは違う観点・考え方をもった東洋医学。病気はなぜ起こるのか。そしてどうやって直すのか。病気の「証」とは何か。人がもつ「体質」にはどんなものがあるのか。気・血・津液、経絡、五臓六腑といった、東洋医学の考え方による体のしくみの説明をふまえ、治療方法としての漢方薬、鍼灸、気功についても詳しく解説。「慢性病専門」「あやしい民間療法」ではない、正しい東洋医学の知識を身につけることができる。
目次
序章 東洋医学の診断と治療はこう進められる
第1章 東洋医学のあらましと今日の必要性
第2章 東洋医学ではこう考える
第3章 「証」による診断と治療
第4章 漢方薬の世界
第5章 鍼灸と気功の世界
第6章 東洋医学の現状と将来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆき
5
東洋医学の導入本を3冊ほど読んだ中で、一番面白かった本。鍼治療の最大の眼目は、経絡を流れる気に働きかけ、気を通じて効果を発揮させること。鍼師は「鍼を持った気功師」。鍼灸師は、自身の気を、鍼という道具を通じて患者に送り、経絡中を誘導して治療したい部分の気血や病邪に働きかける。ひびき感(重だるさ等)とも言われる得気(とっき)は気を送る鍼師と受ける患者の両方が感じる「気をコントロールする感触」。これこそが効果を発揮している証拠だ。 自分も鍼治療を受ける中でひびき感を感じるが、気を受け取っていたのか!という感覚。2023/04/02
むく
2
図解というほど図解じゃないけど、逆に読みやすくてちょうどよい。不調感があっても、健康診断の数値に異常がなければ安心してしまってよいのか?という問題提起から始まる本書。確かになぁ、と、考えさせられた。健康に生きるってことを考えるためには、東洋医学における未病の考え方が与えてくれる示唆は大きいなぁと思いながら読み終えました。2012/09/30
Kensuke Watanabe
1
図書館本。 顎関節症で顎が痛くて物が噛めなくなっていて、歯医者では痛み止めだけで良くならなかったのが、鍼灸で劇的に改善したので読んでみた。 西洋医学の診断名とは全く別の考えで取り組んでることはわかった。あと、鍼は気が大事だから、素人が針を刺すだけではダメだとのこと。西洋医学的、要素還元主義的な見方では理解できない世界だけど、これもまた真なんだろう。2025/02/23
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