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内容説明
ルネッサンスの古都の路地裏で脈々と続いてきた手仕事の工房。その職人模様や、日本とイタリアの日常の中に流れる文化の違いを浮き彫りにしながら、いま、ほんものの暮らしとはなにかを、改めて問いかける。
目次
1 フィレンツェ紙の秘密 フィレンツェ紙職人
2 人肌のようなブロンズ ブロンズ職人
3 だまし絵のある部屋 だまし絵職人
4 フィレンツェの金襴緞子 絹手織り職人
5 石で描く風景画 大理石モザイク職人
6 帽子木型工房で会った五人のマエストロ 帽子木型職人
7 木彫りに乗り移った魂 木彫り職人
8 甲冑に魅せられたマエストロ 甲冑職人
9 家族の絆で結ばれた工房 家具修復職人
10 トスカーナ料理店の厨房 料理人
11 古錠前直しの工房 古錠前直し職人
12 大時代・薬用香料調製所 香料調合師
13 ブロンズ細工・一人工房 小物ブロンズの職人
14 フィレンツェ色の焼き物 焼き物職人
15 路地裏の銀細工工房 銀細工職人
16 チェンバロ作りに挑戦したイタリア人気質 チェンバロ職人
17 ワインの眠る古城 ワイン醸造師
18 逞しいマエストロは繊細に鉄を打つ 鍛冶職人
19 工房“革の学校” 革細工職人
20 スカリオーラ、またの名を“貧乏人の大理石細工” スカリオーラ職人
21 ルネッサンスの街灯 ランプ職人
22 ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」にはどんな額縁が? 額縁職人
23 バンジョーを持った馬上の騎士 マジョリカ焼き職人
24 ポンテ・ベッキオの金細工師たち 金細工職人
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Galilei
3
古都フィレンツェは、さしづめ京都のように職人文化で、マエストロたちの息づく仕事場を探っている。中でも、甲冑といえば、もはや化石に等しいが、十字軍に始まるであろう、メディッチの紋章の百合の花の彫金は、フィレンツェ史の象徴といえる。その匠の技は、おそらくアルノ川に架かるヴェッキオ橋で有名な、金細工や宝飾品へと継承発展したのだろう。著者いわく、「世界一美しいのは日本の鎧」とは、さもあろうが、金属の曲面美は、東洋では考えられない騎士道由縁の芸術といえよう。本書は、美術工芸に興味ある方に、一読の価値があるだろう。
牛歩
1
タイトル通りフィレンツェの職人を取材したもの。24人も取り上げているので当然ながら一人当たりのページ数は少なく、深く突っ込んだものはないが、それなりに沿革なども調べているので誠実な作りだと思う。/だまし絵職人や古錠前直しなど日本人には馴染みのない職人もいて興味深い。/文中何度か取り上げられるルネサンス期の人物チェッリーニの自伝(チェッリーニ自伝フィレンツェ彫金師一代記:岩波文庫)が気になったので読んでみたい。2013/12/19
hanaka
1
興味がある内容のはずなのに、稚拙な文章で読み進めるのが辛い。大学生の下手なレポートといった感じの文章で、書かれている世界に入りこめなかった。2012/01/26
さいうら
1
図書館本。「へー、こんな職人もいるの?」。世の中広いです。