出版社内容情報
本書は整数論の第一人者である筆者が、数学史上最大の未解決問題「リーマン予想」を主な題材にして高校数学を前提に解説しながら数学の魅力を伝えます。一般高校生から研究者まで幅広い読者を想定した数学読本です。
目次
第1章 数学の力とは(数学研究とは―簡単な例を通して;素数が無数に存在すること ほか)
第2章 リーマン予想と素数(ユークリッドからオイラーへ;大きな無限大 ほか)
第3章 深リーマン予想(平方数の和となる素数(再考)
深リーマン予想とは ほか)
付録A 環論と合同式(環論の基礎;合同式の解法)
付録B テイラー展開(基本的な考え方;収束半径 ほか)
付録C アーベルの総和法(基本的な考え方;部分和の公式 ほか)
著者等紹介
小山信也[コヤマシンヤ]
数学者。東洋大学教授。東京大学理学部数学科卒業。東京工業大学大学院理工学研究科修士課程修了、理学博士。プリンストン大学客員研究員、慶応義塾大学助教授、ケンブリッジ大学ニュートン数理科学研究所員、梨花女子大学客員教授などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まえぞう
10
高校数学を超えるところはちゃんと解説がありますが、論理展開は大学教養課程ですね。それにしてもこの問題にとりつかれる人が沢山おられることは理解できました。夏場の数学の勉強もこの辺りにしておきます。2020/08/19
葉
3
高校数学で学習したか覚えていない内容も含まれていた.大学1年で学習した数学でうまいこと対応することができた.深リーマン予想というリーマン予想の拡張バージョンへの誘いが良かった.2022/01/31
monado
3
軽い気持ちで読み始めたら、想像以上に難しくて、5割くらいしか理解できていない。 式変形の方向性は読み取れたので、読んだ価値はあった。『「数学をする」ってどういうこと?』の詳細を知りたい人はぜひ。2021/08/15
リアル本屋さんを増やそう
1
数学の魅力に対して著者の私見が述べられていて,そこが共感できる.素数がなぜそんなに重要なのかピンとこなかったが,オイラー積表示で納得.ちなみに,図2.6の白点が−1でなくて+1にあるわけが分かる人いますでしょうか?2023/01/09