出版社内容情報
利子率が成長率を下回るとき、バブルは必然化する。
「低金利の経済学」誕生!
世界のバブルを分析、「バブル経済」の本質を歴史と理論から解明。バブルを介して現代のマクロ経済を捉え直す。
理論経済学者が、世界のバブルを分析、「バブル経済」の本質を歴史と理論から明きらかにする。バブルを介して現代のマクロ経済を捉え直す。長期停滞に陥った現在の日本経済の謎を解き明かし、大胆な政策提案も示す、知的刺激に富む独創力にあふれた本格経済書。
1980年代の北欧・日本に始まり、その後、東アジア、ヨーロッパ、アメリカ、そして中国と、繰り返し発生してきたバブル。なぜ、バブルはかくも頻発するようになったのか。大国のバブル、小国のバブル、日米のバブルに共通するもの、相違するものは何か。そもそもバブルとは、なぜ発生するのか。いま日本では、バブルが発生しているのか。そうだとすれば、どのようなバブルなのか。バブルは制御できるのか。バブル経済から脱け出し、経済成長を実現するには何が必要なのか。
これら、バブル経済の謎を解く鍵が、利子率が成長率を下回る「低金利」の持続にあることを見いだし、マクロ経済学主流派が扱ってこなかった「低金利の経済学」をもとに、バブル経済の普遍的な性質を解き明かす。
また、21か国、23のバブルを分析し、発生、膨張、崩壊というバブル循環のメカニズムを明らかにする。そして、バブルはいったん崩壊しても、国家や地域を替えながら、次のバブルに取って代わり、バブルが流転する構図を示す。
さらに、20年にも及ぶゼロ金利時代の金融政策、財政政策を、バブル理論を通じて検証。経済の無形資産化という技術的な変化に金融の仕組みが対応できない金融劣化が進み、同時に、低金利のもとで国債バブルが膨張、政府債務という霞が巨大になるなかで、経済の「贈与化」が生じ、市場経済は縮小し、成長しなくなる、それこそが長期停滞の本質であることを指摘する。
内容説明
r/g(利子率<成長率)。利子率が成長率を下回るとき、バブルは必然化する。「低金利の経済学」誕生!世界のバブルを分析、「バブル経済」の本質を歴史と理論から解明。バブルを介して現代のマクロ経済を捉え直す。
目次
「低金利の経済学」から見えてくるもの―本書の意図と構成
キンドルバーガーの慧眼
バブルのミクロ理論
「低金利」のマクロ経済学
巨大土地バブルと日本
住宅バブル・証券化とアメリカ
小国のバブル
バブル循環の一般理論
グローバル・インバランスがつなぐ2つの金融危機
リーマン危機からコロナ危機へ
バブルは制御できるか
デフレと流動性の罠
国債はバブルか
贈与経済の黄昏
バブルは流転する
著者等紹介
櫻川昌哉[サクラガワマサヤ]
慶應義塾大学経済学部教授。経済学博士。1959年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。大阪大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学後、大阪大学経済学部助手、名古屋市立大学大学院経済学研究科教授を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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