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出版社内容情報
ブロックチェーン技術を用いたビジネスの設計および運用に関する事実関係を把握するとともに、安全性及び利便性をどう評価し、あるいはどう向上するかを探ります。また、ブロックチェーンを用いたビジネスの成長過程で、日本国内および国際的に、法律問題がどのように生じ、どのように手当てすることが好ましいかの検討を試みます。仮想通貨の発行利益、決済手段の多様化など、仮想通貨が社会に浸透する過程で、日本および世界の金融経済に生じる変化について、経済学の視点から分析を試みます。
これまで、ビットコインに代表されるブロックチェーン通貨やイーサリアム上のブロックチェーン・ビジネスは投機の対象となり価値が定まらず、資金洗浄や違法薬物などの取引にも利用されてきました。その結果、ブロックチェーン自体に対する社会の目は厳しいものがあります。しかし、今後、より優れた技術が開発され、それを利用する制度が充実すれば、データという新しい生産要素の活用で生産性を高め、現代の金融制度のもとでの取引費用を大幅に削減し、新しい価値を生み出す可能性が広がっています。本書では、その可能性を、技術、ビジネス、市場システム、規制といったさまざまな観点から検討します。
内容説明
IoTビッグデータ市場、タラクサ、ダップス、DEX―。仮想通貨を支えるブロックチェーンの新しい技術が生み出され、新たな応用が生み出されようとしている。ブロックチェーンをベースとする情報技術産業の新たな発展には、技術と人と社会の全体が調和のとれたサイバー・エコシステム(生態系)が不可欠だ。本書は、金融システムを一変させる最新のブロックチェーン技術とその応用を紹介するとともに、健全な産業育成に必要なサイバー・エコシステムをどのように構築すべきかを提言する最先端の経済戦略書。
目次
序章 サイバー・エコシステムへの道
第1章 ブロックチェーンと新しいエコシステムの創生
第2章 高質なIoTビッグデータ市場の創出
第3章 ブロックチェーン技術によるIoT革命
第4章 通貨の経済学―和同開珎から仮想通貨まで
第5章 仮想通貨取引所
第6章 分散型ビジネスの基盤―イーサリアムとダップス
第7章 価値のトークン化と分散型市場(DEX)
第8章 ブロックチェーン・エコシステムを支える規制と制度設計
補論 ビットコインとブロックチェーン技術
著者等紹介
矢野誠[ヤノマコト]
1977年東京大学経済学部卒業。1981年ロチェスター大学経済学部Ph.D.、81年コーネル大学助教授、86年横浜国立大学教授、96年慶應義塾大学教授、2007‐18年京都大学教授などを経て、16年より経済産業研究所(RIETI)所長。この間、日本経済学会会長、日本学術会議会員などを務める。現在、RIETI所長、中部大学創発学術院客員教授、京都大学経済研究所特任教授、上智大学特任教授
ダイ,クリス[ダイ,クリス] [Dai,Chris]
2004年スタンフォード大学マネジメント科学・工学部卒、同年アクセンチュアジャパン勤務。06年YIXINGグループCOO兼CIOにて、中国・日本間の国際貿易、物流、サプライチェーン管理。現在、投資とM&A取引のレランドキャピタル(Leland Capital)の共同設立者兼CEO(2016年より)、メディア、ブロックチェーンインキュベーションのLongHash Japan代表取締役(2018年より)、ブロックチェーンシステム開発及びコンサルティングのレシカの創業者(2018年より)
増田健一[マスダケンイチ]
1986年東京大学法学部卒業。88年最高裁判所司法研修所修了(40期)、弁護士登録(第二東京弁護士会)、アンダーソン・毛利・ラビノウィッツ法律事務所(現アンダーソン・毛利・友常法律事務所)入所。92年米国シカゴ大学ロースクール卒業(LL.M.)。93年ニューヨーク州弁護士登録。現在、アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー弁護士(1997年より)、東京大学法科大学院客員教授(2019年より)
岸本吉生[キシモトヨシオ]
1985年東京大学法学部卒業、同年通商産業省入省。92年米国コロンビア大学国際公共大学院卒業(国際関係学修士)。2014年九州経済産業局長、16年中小企業庁政策統括調整官、17年RIETI理事。現在、中小企業基盤整備機構業務統括役(2018年より)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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