出版社内容情報
自国の利害のためなら平気でウソをつく先進国。正義にこだわる日本の裏でしたたかに台頭する中国。個人の利益最優先の実務官僚――インターネット覇権を巡る9年間の闘いを通じ、国連専門機関の裏側を赤裸々に描く。
内容説明
自国と個人の利益が優先される情け容赦ない冷厳な現実を前に、善意と良識を信じ続けた日本人。前ITU事務総局長、3000日の孤独な戦い。
目次
1 ITU事務総局長選挙―国際舞台へ
2 ITU改革―政策機関への転換
3 国連サミットの開催―不可能への挑戦
4 ジュネーブ・サミット―理想を求めて
5 チュニス・サミット―現実と直面
6 情報社会の建設―国際社会に生きる知恵
著者等紹介
内海善雄[ウツミヨシオ]
1942年生まれ。東京大学法学部卒。東芝を経て、1966年、郵政省入省。1994年、ITU京都全権委員会議議長。1999‐2006年、ITU事務総局長。現在、財団法人海外通信・放送コンサルティング協力理事長。早稲田大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
☆ふむ(国別交渉法)2018/02/11
アデネ゙パミ
2
U・N=国際連合とは訳せませんねぇ 不思議です2010/02/28
かりん
2
3:前書きって大切。なかったので前半の著者の印象が悪すぎた(笑)。「醜い国際社会」。スイスって…。equally unhappy→very happy。理路整然と執拗に主張。非公式会合で大言壮語。ドメイン配布独占。反対運動がなくメディアの注目が引けず。理屈と原理でお化粧した議論。瑣末な利害。バルカナイゼーション。political will。うまく行っているから何も変える必要はない? 中国の発言力。2008/12/23
壱萬参仟縁
1
他の本でも書いたが、評者は福島第一原発の汚染水が太平洋に垂れ流されたのは、条約違反、国際法に触れると思ったが、国連は何も糾弾しなかった。いまだに解せない。書名はいいのだが、2008年の発行なので、3.11を踏まえて全面的に国連海洋法条約違反を使って、東電や日本政府が責任をとる道を示してほしい。それは去年の話である。あとは、六ヶ所村の下北半島の方も怪しいと思う。そのあたりの疑いを晴らしてほしい。国連は平和を希求するのであれば、越境汚染を黙認してはならないであろう。そうした現実を直視して対応していただきたい。2012/12/07
メルセ・ひすい
1
自慢話だが内輪話のため、内情がよくわかる。それにしても、安全保障理事国がすべて武器輸出の8~90%を! 安保5カ国は恥知らずの殺人鬼! 1999年から2006年までITU事務総局長を務めた著者が、国際協調や国際協力の表層ではなく、厳しく、重苦しい多国間交渉の駆け引きや国連の官僚機構の舞台裏を活写する。2008/12/02