出版社内容情報
この本が詳述するメディア産業の急変化は、
本質的には全産業で起こりつつある
――村上憲郎さん(元google日本法人社長)
いち早く国際的動向に注目した著者だから語れる、
ネットに抜かれたコロナ時代のテレビの真実。
――服部 桂さん(ジャーナリスト)
伝統と新興。両者が散らす火花は、変革の光明か、爆発の火種か。
答えを知るために必読の一冊
――クロサカタツヤさん(経営コンサルタント)
映画、アニメ、スポーツ、報道――。
「ストリーミング・ファースト」の最前線を追う。
新型コロナによる巣籠もり消費は、
インターネットの動画配信、ストリーミングにとって
絶好の追い風になった。
躍動するネットフリックス、事業転換を図るディズニー、
既存メディアを飲み込むGAFA、
アジアで支配力を強める中国勢。存在感を失う日本――。
デジタルメディアウォッチャーによる緊急報告。
○インターネットを使った動画配信であるストリーミングは、ハリウッドの巨人ウォルト・ディズニーの参入により、戦国時代に突入した。本書はNHKとTBSで主にデジタルメディアの取材をしてきた放送記者が、ストーリンミングビジネスの最新動向を紹介する。
○映像ビジネスは、映画館、地上波テレビ放送、ケーブルテレビ、衛星放送を利用した配信から、インターネットに移行しつつある。ネットでも数百万の同時アクセスをさばく技術進歩を背景に、インターネットこそが映像ビジネスの主戦場になってきている。
○ディズニーは19年3月、同業である21世紀フォックスを買収、ディズニーアニメに加え、スター・ウォーズやアベンジャーシリーズなど世界的ヒット映画の映像資産を多数所有する世界最大のメディア企業になった。その勢いそのまま、スポーツ(ESPNプラス)に続き、映画とテレビ番組のネット配信ビジネス・ディズニープラスをスタートさせ、牙城ネットフリックスへの挑戦を始めた。
○ディズニーだけではない。ワーナー・メディア、NBCユニバーサル、バイアコムも相次いで、ネット動画配信への参入を宣言した。欧米メディアは、この新旧勢力の対決を“ストリーミングウォー”の時代到来と伝えている。
○対するネットフリックスなどIT企業は、更なるビジネスの拡大に走る。ネットフリックスは、イギリス、スペイン、フランスにコンテンツ製作スタジオを新設し、海外での事業展開を強化。また昨年の「全裸監督」の大ヒットを契機に日本をアジアの最重点拠点と位置付け、日本のオペレーションの拡充を進めている。アップルも、ネット配信アップルTVプラスを11月から世界100カ国で開始した。
内容説明
新型コロナによる巣籠もり消費は、インターネット配信、ストリーミングにとって追い風になった。躍動するネットフリックス、事業転換を図るディズニー、既存メディアを飲み込むGAFA、アジアで支配力を強める中国勢。存在感を失う日本―。デジタルメディアウォッチャーによる緊急報告。
目次
第1部 アメリカの新旧メディア戦争(躍動するネットフリックス;事業転換を図るディズニー;岐路に立つメディアコングロマリットたち ほか)
第2部 新型コロナパンデミックによる新局面(メディア界を直撃した新型コロナ;ローカルテレビニュースの復活;スポーツストリーミングをめぐる攻防)
第3部 これからのメディア産業(ストリーミングで変わるメディアビジネス;アジアに押し寄せるストリーミングの波;どうする日本?)
著者等紹介
大原通郎[オオハラミチロウ]
1954年生まれ。デジタルメディアウォッチャー。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後NHKに入社。BS放送の立ち上げに参加した後、TBSに移籍。ニューヨーク特派員の時に、タイムワーナーによるCNN、ディズニーによるABC、ウエスティングハウスによるCBSの買収など、アメリカの主要放送局が巨大企業に買収される激動期に遭遇、以後一貫してデジタルメディア動向に関心を持ち取材を続けている。帰国後は、TBSのCSデジタル放送の立ち上げやインターネットによるテレビ番組配信会社「トレソーラ」(TBS、フジテレビ、テレビ朝日3社連合)の設立に参加した。2014年にTBS退職。以後、海外のメディア同行の調査・執筆を続けている。メディア関連審議会の委員等歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kei-zu
スプリント
ポップ430
nobu23
片手間に遊んだお手玉をあの日にしまったままで