意外と会社は合理的―組織にはびこる理不尽のメカニズム

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意外と会社は合理的―組織にはびこる理不尽のメカニズム

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532319175
  • NDC分類 336.3
  • Cコード C0034

内容説明

だらだら続く会議はどうしてなくならないのか。現場のことをわかっていない管理職ばかりがなぜ多いのか―。不条理に見える組織の実態も、その仕組みがわかれば会社はもっと働きやすい場所になる。マクドナルド、HP、マッキンゼー、P&G、アルカイダ、ボルチモア市警、サモア政府、グーグル、ザッポスなど多様な組織を例に、採用、報酬、マネジメント、組織文化、イノベーションといった組織における不合理とその本質を、気鋭のコロンビア・ビジネススクール教授とハーバード・ビジネス・レビュー・プレス編集長が組織経済学の観点から説き明かす。

目次

序章 なぜ会社はそんなに理不尽なのか
第1章 拡大を恐れるベンチャー企業―メガネ職人とHP
第2章 研修後に二〇〇〇ドルの退職金―ボルチモア市警とザッポス
第3章 歩合給にすれば信者も増える―マルティン・ルターとP&G
第4章 イノベーションは抑圧すべし―アメリカ陸軍とマクドナルド
第5章 マネジメントは命も救う―インドの繊維工場と心臓外科
第6章 会議こそ最も大事なCEOの仕事―スティーブ・ジョブズとジェイミー・ダイモン
第7章 組織文化を守るのは高コスト―サモアの交通ルールとBCG
第8章 犯罪捜査とテロ防止は両立できない―FBIとBP
結論 アルカイダは究極の組織なのか―未来の組織

著者等紹介

フィスマン,レイ[フィスマン,レイ] [Fisman,Ray]
コロンビア大学ビジネススクール教授、社会事業プログラム共同ディレクター。ハーバード大学で経営学のPh.Dを取得後、世界銀行アフリカ部門でコンサルタントとして働く。1999年からコロンビア大学に籍を置く。ニューヨーク・タイムズ、アル・ジャジーラ、上海デイリーなど、さまざまな媒体に寄稿している

サリバン,ティム[サリバン,ティム] [Sullivan,Tim]
ハーバード・ビジネス・レビュー・プレス編集長。Princeton University PressやPortfolioでシニア・エディター、Basic Booksでは編集長を務め、世界的な経済学者、社会学者との著書を手がけた経験を持つ

土方奈美[ヒジカタナミ]
翻訳家。1995年、慶應義塾大学文学部卒業、日本経済新聞社入社。日本経済新聞、日経ビジネスなどの記者を務める。2008年に退社、米国公認会計士、ファイナンシャル・プランナーの資格を保有し、経済・金融分野を中心に翻訳を手がける。2012年、モントレー国際大学院で翻訳修士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

28
組織論の本。みんなですれば個々人でするよりも大きな成果が出る、とは言うが人が集まっただけでは仕事どころかサボる人も出てきて個々人でやるよりも効率が悪い(結託してみんなであまり仕事をしない可能性もある)。会社という仕組みはその問題点を解決するシステムとして有効だ。そもそも人は勝手にやる気を出すものではないため、組織のために仕事をするようにマネジメントしなければならない。しかし、マネジメントの方向性は2つある。利益追求と管理重視。これはトレードオフ関係にあり、均衡点は組織ごとに見極めなければならない。2023/02/03

hatman

9
トレードオフの話。著者がアメリカ人のせいか、いつもの洋書翻訳のせいか、修飾文と冗長な言い回しで非常に読みにくい。 2021/01/30

nob

6
非生産的な多くの管理部門、無意味で煩雑な手続き、努力が報われない評価制度…組織に存在する理不尽さは、実は、組織が発展する上で不可避なトレードオフの産物であり、組織がうまく機能している証拠ですらある。だからと言ってそれらを「必要悪」として諦める必要はない。理不尽さの存在理由を理解すれば、それらを完全になくすことはできなくても、ある程度悪影響を弱めることにつながるかもしれない。「インセンティブ設計におけるハイゼンベルクの不確定性原理」は面白い。2016/02/23

4
最新の経済学の知見で組織の合理性を説明しているのかと思いきや、オーソドックスなコースの取引コスト理論を中心に話が展開されている。メソジスト教会やアメリカ陸軍、FBIなどの非営利組織や政府組織と有名アメリカ企業を対比させていて、組織に普遍的なトレードオフの問題を説明している。どのような組織も「あちらを立てればこちらが立たず」で、ある合理性を追求すれば、別の所に歪みが生まれる。完全に合理的な組織は存在しない。2017/03/01

dice-kn

3
インセンティブは方法を間違えると望まない結果を招く、目に見える結果がわかりづらい管理職の役割が重要、ということがわかりました(ほかにもいろいろ書いてあったと思いますが理解が追い付かず・・)。今自分のいる組織で、自分の立場以外からはどう見えるのか、ということを考えていきたいです。2023/09/18

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