エンロン崩壊―アメリカ資本主義を襲う危機

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532310226
  • NDC分類 540.925
  • Cコード C0034

出版社内容情報

最新の金融工学を駆使して急成長を遂げながら、不正会計問題から経営破綻へと追い込まれたエンロン。その栄光と破滅の軌跡を再現し、アメリカ資本主義が直面する危機の本質と、日本への教訓を描く決定版ビジネス・ドキュメント。

内容説明

アメリカ経済を根底から揺るがし、今もなおくすぶり続ける不正会計問題。本書は、一連の企業不祥事の「発火点」となった米エネルギー大手エンロンの栄光と破滅の軌跡を再現し、アメリカ資本主義が直面する危機の本質をえぐり出す第一級のビジネス・ドキュメントである。「天候デリバティブ」など最新の金融工学を駆使してエネルギー市場に革命を起こし、マイクロソフトをも凌ぐ全米売上第7位の巨大企業となったエンロン。だが、その成功は、特別目的会社(SPE)によって演出された虚像だった―。世界一厳しいとされた米国の企業監視システムを、エンロンはどのような手口でくぐり抜け、そしてなぜ、突然の倒産に追い込まれたのか?ケネス・レイ会長ら最高幹部たちの常軌を逸した人物像を織り交ぜながら、「史上最悪の倒産」の内幕を克明に活写するとともに、監査法人アーサー・アンダーセンの消滅、日本でのMMF元本割れ騒動、ブッシュ政権への疑惑、続いて起きたワールドコム破綻といった多様なトピックを取り上げ、世界経済を震撼させたエンロン危機の全貌を描破する。

目次

第1章 不正会計の発覚
第2章 幻に終わった救援劇
第3章 史上最悪の倒産
第4章 ヒューストンの英雄
第5章 魔術師と二人のエリート
第6章 投資家たちの怒り
第7章 疑惑はホワイトハウスへ
第8章 会計ゲーム
第9章 破綻の連鎖
第10章 競争のはてに―漂流する米国資本主義システム

著者等紹介

藤田正幸[フジタマサユキ]
三菱総合研究所主席研究員、早稲田大学非常勤講師。1957年生まれ。83年、東京大学理学系大学院博士課程を中退し、株式会社三菱総合研究所入社。人工知能(AI)の応用研究に携わり、クレジットカードのAI入会審査システムを世界で初めて実用化した。また、89年から93年まで第五世代コンピュータ・プロジェクトに出向し、超並列定理証明システムの研究に従事。第五世代コンピュータで数学の未解決問題を解き、国際人工知能会議で優秀論文賞を授与される。96年から大手都銀の市場リスク管理システム構築プロジェクトに参画。99年からは電力市場の規制緩和にからみ、電力デリバティブの調査に従事。この頃、エンロンのリスク管理担当役員ヴィンセント・カミンスキーや、リスク管理部長のエゥヘニョ・ペレスらと親交をもつ。2001年11月、エンロンの経営危機が表面化したのを受け、できるだけ正確な情報を流そうと考え三菱総研のホームページに連載記事を執筆開始。神奈川県在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

手押し戦車

10
ガスの採掘会社を束ね決めておいた価格で顧客に売る仕組みを水資源、電力、CDSなど多くのエネルギー格差をを利用しに投機化して行った。事業成功には株主満足がいるので帳簿上黒字にして目的会社に株を渡し利益を出す。株が上がれば経営陣はストックオプションで莫大な利益を手に入れる。リーマンショックも同じ仕組み。従業員と経営者の給料の異常な格差が是正されない限り不正や一時的に暴利を貪る仕組みを作り株価を吊り上げる行為はなくならない。ブレーキの付いていない車はいつかは壁にぶつかる。運転手の欲望で人生を左右される2014/08/10

かわチラ

0
世界経済史に残る大事件はなぜ起きたのか。誰が、どんな意図で、どのように起こったのか。アメリカ型の資本主義が抱える根本的なリスク、問題を浮き彫りにした書。ビジネスマンとしては必ず押さえておくべき歴史的事実。 2015/01/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/305581
  • ご注意事項

最近チェックした商品