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日経文芸文庫
野いばら

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  • サイズ 文庫判/ページ数 283p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784532280086
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

生麦事件直後の横浜で幕府の軍事情報探索の命を受けた英国軍人の手記。吹き荒れる攘夷の嵐の中、自らの本分を貫くしかない多くの名も無き人たちが生きていた。そして、軍人が秘かに想いを寄せた日本人女性と清楚な白い花。英国の田園地帯で、この手記を手にした男は…。第3回日経小説大賞受賞作。

著者等紹介

梶村啓二[カジムラケイジ]
2011年、『野いばら』で第3回日経小説大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

17
やっと文庫化!確か週刊ブックレビューで紹介されて気になった。幕末、攘夷に揺れる日本(横浜)にやってきた英国人士官の手記を現代の日本人が辿る。文章がやや硬いが言葉・描写が綺麗。当時こんなに日本に好意的な外国人がいたのだろうか。静かに描かれた恋愛小説であり、現代を生きる縣(アガタ)にはアイデンティティーの確認にもなる。ユキはどうなったのかなあ。歴史の知識があるとより楽しめると思う。2013/11/17

しんこい

11
幕末が舞台で主人公は英国士官。攘夷による刃傷沙汰や戦闘、政治的動きといろいろあったはずですが、主人公の視点からは幕府崩壊直前の緊迫したムードはあっても大きな事件はなく、それが却って話の没入できます。現代のイギリスの風景もちょっと和むものでした。2015/09/06

ふみえ

8
素敵なラブストーリーでした。互いを特別な存在として意識していく過程が絶妙。悲恋なのが悔しい。別の時代ならとも思うが、それでは出会っていないはず。現代の部分はなくていい。2017/07/08

kagemama

8
どなたかの感想を読んで、気になったのでトライ。良かったー。静かだけど、ドラマチックな展開の話。深夜に何気なく見た映画が予想外に良かった時の感じ。読書メーターで知らなければ、まず手に取らなかったであろう地味なタイトルは、読み終わったら実にしっくりくる。2014/06/26

Susumu Kobayashi

6
総合醸造メーカーに就職し、現在はフラワービジネスの世界で働いている縣(あがた)和彦は、偶然の事故からイギリスのコッツウォルズ地方の庭でパトリシアという初老の女性と出会う。彼はパトリシアから或る男の古い手記を託される。それは江戸時代の日本に渡ったイギリス人外交官ウィリアム・エヴァンズの手記だった。その手記にはエヴァンズが日本語を習っていた成瀬由紀という女性との交流が描かれていた。しかし、時代は二人が結びつくのを妨げる。ちょっと短いことが惜しまれる渋い恋愛小説。2019/06/17

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