出版社内容情報
中国のバブル崩壊が原油の底割れと世界同時株安を引き起こす。リーマンショック再来となるのか。マーケットウオッチャー書き下ろし。
内容説明
止まらない中国からのマネー流出、悪化するサウジアラビアの懐具合、出口が見えぬ金融緩和競争、米欧同盟の亀裂とポピュリスト政治家の台頭―相場格言の通り、2016年は「騒乱の申年」なのか?リーマン・ショックの再来はあるのか?同時多発危機の現場から緊急報告。
目次
第1章 中国が世界を振り回す(サーキットブレーカー・ショック;バブル崩壊最中の上海で ほか)
第2章 黒田日銀が飛び込んだ「不思議の国」(瀬戸際のマイナス金利;駆け巡る緊急帰国の情報 ほか)
第3章 カネ余りなのにカネがない(マイナス金利の「三日天下」;「円換算のNYダウ」による日本株の金縛り ほか)
第4章 内も外も溶け始めた(大西洋同盟の亀裂と3つの新しい枢軸;目も合わさなかった米中首脳 ほか)
第5章 日本に活路はあるか(財政に軸足を移した上海G20;G20サミットの変容 ほか)
著者等紹介
滝田洋一[タキタヨウイチ]
日本経済新聞社編集委員。1981年慶応大学大学院卒。同年日本経済新聞社入社。金融部、チューリヒ支局、経済部編集委員、論説副委員長、米州総局編集委員などを経て現職。2008年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
24
消費税増税の経済へ悪影響やマイナス金利に関わる認識は正しいと思えた。一方でバブル再来を抑えるための金融規制であるバーゼル3に関してはその副作用として市場の硬化を懸念しているが、自分としては、内需の需要を喚起する消費税減税や、麻生元総理が中国へ助言して国内インフラへの投資が優先されうる政策と思った。第4次産業革命に関しては、シュンペータ―の議論と一緒で不確定な未来のことであるので、それを結論に持っていくのは甘いと思った。2020/02/25
toto99
10
非常に勉強になる書だと思う。改めて読み返すと、断言されてはいないが、トランプの勝利が十分予想できる。サンダースの票が流れてしまったのだろう。2016/11/27
中島直人
8
2年前と少し古い本だが、数字や事実に基づく分析は、説得力があり、かつ鋭い。知らなかった切り口や解釈、背景説明を知ることが出来、面白く読むことができた。2019/02/11
本を読むゴリ
7
今回のイギリスEU離脱についての記述は少なかったが、中国、中東、イスラム国、米大統領選複雑に絡み合う世界経済。日経編集者らしい切り口で考察しています。2016/07/05
てつJapan
6
【○】日経での滝田さんの社説を読んでから、本が気になっていました。二分法による単純化、経緯の流れの説明や数値の裏付けがとても上手に思えました。2016/05/28