日経プレミアシリーズ
不祥事は、誰が起こすのか

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  • サイズ B40判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784532262617
  • NDC分類 336
  • Cコード C1234

内容説明

正論より「大人の事情」が優先される、ミス発生に過剰なプレッシャーをかける、しがらみ構造が存在する…。不祥事を起こしやすい組織には共通の「文化」がある。そもそも不祥事とは何か、なぜ起こるのか、どう防ぐのか。多くの事例を紹介しながら、元日銀マンが自身の経験も踏まえ、徹底解剖する。

目次

第1章 不祥事を育む土壌
第2章 偽装事件は平安時代にも―歴史に学ぶ
第3章 落とし穴にはまる企業
第4章 オオカミ少年が安全を守る
第5章 落とし穴にはまる人々
第6章 不祥事の種は大きく広がる
第7章 金融に不祥事はつきもの
第8章 不祥事をデータで捉える
終章 不祥事をどうやって防ぐか

著者等紹介

植村修一[ウエムラシュウイチ]
大分県立芸術文化短期大学教授。1956年福岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、日本銀行入行。調査統計局経済調査課長、大分支店長、金融機構局審議役などを経て退職。民間会社や独立行政法人経済産業研究所に勤務の後、2013年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

20
不祥事は起るべくして起きた(5頁)。その認識が正しいのだろう。人事部と社員全員、あるいは社員同士が、完全に個々人の能力に関する情報を共有し、その中で合理的な判断がなされるなどということはあり得ない(38頁)。行動倫理学は、行動経済学同様、意思決定に潜むバイアスの存在に 焦点を当てる(46頁)。ベイザーマンは熟慮、予行演習、情報開示、選択、第三者評価、暗黙の価値観、独自システム、時間プレシャーの軽減などで倫理の死角を回避することを提言(47頁)。 2014/09/28

リキヨシオ

14
不祥事を起こす組織の考え方の1つに「慣れ」が「正しい」という感覚になってしまうというのには納得。2014/10/29

Mitz

4
データ漏洩、偽装表示、横領、反社会勢力との接触、事故の隠蔽…。報道に触れても、歴史を紐解いてみても、事の大小を問わず、この種の不祥事は枚挙に暇がない。そして、ふと自分の身の回りを見渡してみても、また自分の心の中にすらその萌芽はあるように思える。「自分には関係無い」ではなく、「明日は我が身」と考える事が、不祥事を防ぐ最大の要諦なのかもしれない。この書では多くの事例が紹介されており、不祥事の原因や対策が考察されている。記憶に新しい事件も取り上げられており、消化しやすい内容。面白くはないが一読の価値ありである。2014/10/27

ふたば@気合いは、心を込めて準備中

3
不祥事はほんの些細なことから発生して、気が付いた時には手が付けられない状態になってしまうものだ。早い段階で軌道修正したなら、こんなことにはならなかっただろうに…と思うのだが、この軌道修正が難しいのが人間だ。自分(企業・部署・個人)を少しでも良く見せたい、大きく見せたい、失敗を隠したい、不都合を糊塗したい、そういう気持ちで知らぬふりをしたり、見ないふりをし、都合の良い言葉にすり替えて正当化する。利潤を追求することが企業の持つ宿命ではあるが、そのために、ルールをはずれ、マナーを失することがあってはいけない。2017/11/24

耐える男

3
企業不祥事を軸にしたエッセイといった感じ。深く掘り下げていくような文章ではないのでその辺注意。限定倫理性や正常性バイアス、ピアプレッシャー、権威勾配など面白いキーワードを知ることができた。あれはリスクかもしれないという気付き、そして自分の身に起こるかもという謙虚さを組織文化として醸成するのは大変だ。著者の第三者委員会への期待は理解できるが、常にその面子(御用学者など)に気を付ける用心深さも持ちたいと思う。2014/10/25

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