内容説明
2012年2月に導入された日銀の実質的な「インフレ目標政策」の「成果」は、皮肉にも、これまでの日銀理論の異常性と政策の誤りを証明することになった。世界標準の金融政策を行えば、日本でも、デフレから脱却できるのだ。震災復興と日本経済再生への「最適金融政策」を提言。
目次
第1章 日銀理論の誤りを実証した「目途」
第2章 惨めな日銀の成績
第3章 日銀理論―デフレの責任は日銀にはない!?
第4章 なぜ日銀の金融政策では、デフレを脱却できないのか
第5章 なぜ、インフレ目標政策は物価安定に成功するのか
第6章 日銀にインフレ目標の達成を義務付けよ
第7章 こうすれば、デフレを脱却して財政再建ができる
著者等紹介
岩田規久男[イワタキクオ]
学習院大学経済学部教授。1942年生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学院修了。上智大学経済学部教授を経て、98年より現職。著書に『昭和恐慌の研究』(編著、第47回日経・経済図書文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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メタボン
9
☆☆☆ 今読むとしごくもっともな理論。アベノミクス実現によりリフレ派は主流となった。日銀副総裁となった岩田氏の力量にますます期待がかかる。デフレ脱出の機運はあるが、経済成長はまだまだ足踏み状態か。2014/05/08
Row_the_Punks
3
これまでの岩田先生の本と主張は変わりません。日銀副総裁となって、本に書かれているような政策を実行に移しています。是非、日本をデフレから脱却させ、成長軌道に乗せて欲しいと思います。2013/06/04
ルカ
2
リフレ派。デフレから脱却して中期的に2~3%のインフレ維持を目標としている。 日銀がその事をコミットし、政府はその目標達成のために規制緩和など対策を行う。それと同時に国民にこの事を公表する。 この方、前日銀の副総裁。少しわかったよ、安部さん。2018/05/31
nori
2
Just after 金融緩和で日本は破綻 by Dr. Noguchi, I read this written by current vice president of BOJ. It is pith that both of them does not comment for rise and fall of valentine present from Shirakawa. Dr. Iwata did not talk about why the present became fail, 2013/06/19
jun
2
裏付けがあり説得力がある部分も多かった。例えばデフレの原因を不良債権に求める説を否定する場面、物価連動国債と普通国債との金利差として導く期待インフレ率が白川総裁が目処発言しただけで上がった等々。ただ同時にもう少し裏付けがほしいと思う部分もあった。例えばマネタリーベースも予想インフレ率の相関を表した第7章の図(どういう風にその数字が出た?)、物価が上がりすぎたら引き締めれば良い(そんな単純にいく?)、財政ファイナンスを疑われない為、政府も歳出抑える(出来れば苦労ないのでは?)等々。でも読んで損はない。★★★2013/03/11