内容説明
「『無化調』は本当に美味しいの?」「つけ麺はなぜこんなに流行ったのか」「行列店が儲かっているとは限らない?」―。自称“日本一ラーメンを食べた”著者が、知られざる歴史・製法から、地域性、流行の変遷、店を見極めるポイントまで、「一杯」の楽しみ方を語りつくす。
目次
第1章 「国民食」となるまで
第2章 この10年でラーメン業界の何が変わったのか
第3章 人気店の「系譜」を分析する
第4章 つけ麺がこんなに流行った理由
第5章 さらに進化を遂げるラーメンの姿
第6章 全国のご当地にある「究極の一杯」とは
著者等紹介
大崎裕史[オオサキヒロシ]
ラーメン評論家、(株)ラーメンデータバンク取締役会長。1959年福島県会津坂下町生まれ。広告代理店勤務を経て、2005年株式会社ラーメンデータバンクを設立。ラーメン複合施設やカップ麺の監修に携わるほか、各誌でラーメン記事を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ようはん
13
ラーメンの歴史に関する本はいくつか読んでいたけど、かゆい所に手が届くというかそこから多くのプラスαを得られた充実した内容。ラーメンの具材のルーツや全国ご当地ラーメンの紹介、ここ近年のラーメンの発展等が詳しく書かれていたのが良かった。2020/12/30
白義
11
微に入り細を穿つという言葉がぴったりな日本ラーメン大全というべき一冊。まず読んで驚くのは、各ラーメンの系統や地域差といった縦の部分以上にどこまでも重視された固有名、固有名、固有名であり、日本を代表するラーメンオタクとして決して適当なことは書けねえ、と細心の注意を払った文章だ。いい意味で政治的に正しく理想的なオタクな文章である。そしてそこから家系や二郎系などなんとなく知っていても改めてルーツを気にもとめなかったラーメンたちの素性が明らかにされ、これまでなんとなく感じていた美味しさと歴史、理屈が一繋がりになる2018/12/29
YOS1968
11
ラーメンは大好きだ。情報も巷にあふれている。歳とともに嗜好も変わり、最近は塩が好き。昔は、じゃんがら、土佐屋、そして二郎も大好きだった。この本は、1990年代から続く老舗ラーメン店の系譜や味のトレンド、調理法の変遷など、非常にラーメン愛にあふれている。もうすぐ1万杯と豪語する著者の地道なラーメン道に敬意を表す。2012/02/12
Tommy おぢさん
10
すっきり!秘史と言うだけあって知られざる歴史が明らかになって良かった!! って、ラーメンの歴史を誰も隠していなかったとは思うけども、普通の人には知る必要もない情報が満載。ダイエット中につき、ラーメンは控えているが、著者のラーメン愛が溢れた薀蓄に、途中からお腹がいっぱいになって、ラーメン禁断症状も少しは緩和。それでも、週末はラーメンではない二郎を食べにに行こうと思わせる作品。ラヲタ入門書としては最適な作品。図書館の本。評価:☆☆☆*★(☆3.5)2014/09/12
ベル
2
【食⑦】著者は有名な方のようです。年間800杯のラーメンを食べているとか。で、そんな著者による本書。〝秘史〟にふさわしいトリビアネタもあるにはあるのですが、ちょっと淡白。例えば冒頭、「水戸光圀が日本で最初にラーメンを食べたと文献に記されている」とあるのですが、その文献がなんなのか、どういう経緯で食べることになったのか、記述はありません。もう少し掘り下げてほしかったです。また、知らない店名が羅列されていると、難解な専門書を読んでいるようで、ちょっと疲れました。ラーメンファンには楽しめるんでしょうけどね。2015/10/07