出版社内容情報
●『孫子』『戦争論』初の比較分析
古今東西、戦略と戦争を論じた最も重要な文献として広く認知されてきた『孫子』とクラウゼヴィッツの『戦争論』。『孫子』は簡潔な表現スタイルだが、『戦争論』は浩瀚にして難解な書物。スタイルも分量も真逆である両者をいったいどのように比較するのか? 本書は、『戦争論』研究家として『戦争論』を徹底的に読み込み、真に評価すべき言葉を選りすぐってきたかつてない書。不可能と思われてきた両者の比較を大胆に行い、矛盾点、類似点、補完関係を明らかにします。
戦略論の本質としてどのような知恵を残しているのかに焦点を絞り、統率、インテリジェンスなどトピックスごとに両書の極めつけの言葉を取り上げて解説。あたかもクラウゼヴィッツと『孫子』の著者である孫武が戦略をめぐって対話を行っているかのような体裁となっている。両者の名言集とも言える内容。軍事戦略の2大名著のエッセンスがコンパクトな1冊で理解できてしまう優れものである。
内容説明
戦略と戦争を論じた最も重要な書『孫子』と『戦争論』。スタイルも分量も真逆な両者をいったいどのように比較するのか?本書は、統率、インテリジェンスなどトピックスごとに両書の極めつけの言葉を取り上げて解説した米陸軍戦略大学校のテキスト。不可能と思われてきた両者の比較を大胆に行い、矛盾点、類似点、補完関係を明らかにします。
目次
イントロダクション―『孫子』と『戦争論』はコインの裏表
叙述と研究のスタイルに惑わされるなかれ
戦争の定義に関する誤解―分析レベルの問題
政治のリーダーシップと軍事的指導者・指揮官の微妙な関係
戦争の合理的見積もりは可能か―目的と手段の相互関係
戦争の逆説的な三位一体を理解する
「戦わずして勝つ」の理想と現実―流血なき勝利と決戦の追求
兵力数がすべてか?
欺瞞、奇襲、情報、指揮統率の位置づけの違い
インテリジェンス・情報は『孫子』の真骨頂
有能な指揮官は計画をそのまま遂行できるのか―指揮と統御
意外と多い共通点―軍事的指導者の役割
何がもっとも重要か―指揮官の資質
戦場における環境と軍隊指揮官の直感力のジレンマ
勇敢さと計算(打算)どちらが重要か
両者は補完関係
著者等紹介
ハンデル,マイケル・I.[ハンデル,マイケルI.] [Handel,Michael I.]
インテリジェンス、クラウゼヴィッツ研究の世界的な権威。アメリカ合衆国海軍戦略大学戦略学前教授(1983‐1990)。ハーバード大学にて博士号(Ph.D.)取得。専門誌「情報と国家安全保障」創刊者、2001年逝去
杉之尾宜生[スギノオヨシオ]
1936年鹿児島生まれ。防衛大学校応用化学科卒業。陸上自衛隊入隊、第7師団戦車大隊、同偵察隊、中央調査隊、第1師団偵察隊、中央資料隊、防衛研修所戦史部、防衛大学校助教授・教授(元1等陸佐)を経て、現在、(株)陽雄顧問、戦略研究学会顧問、日本クラウゼヴィッツ学会顧問、孫子経営塾顧問
西田陽一[ニシダヨウイチ]
1976年生まれ、ワシントン州立大学経済学部卒業、現在、(株)陽雄代表取締役、私塾「御宙塾」主宰、NPO法人外交政策センター理事、日本クラウゼヴィッツ学会理事、防衛大学校・自衛隊幹部学校講師(部外非常勤)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bashlier
春風
Ryo
in medio tutissimus ibis.
yuki