内容説明
『戦争論』は、軍事、歴史、戦略に関心を持つ人ならだれもが知っているが多くの人が挫折している、読まれざる名著の代表だ。戦争というきわめて複雑な政治的・社会的現象を深く分析した偉大な古典を、クラウゼヴィッツ研究の第一人者がわかりやすくガイド。
目次
序章 『戦争論』を読み解くカギ
第1章 戦争とはなにか
第2章 戦争の理論について考える
第3章 戦略を考察する
第4章 攻撃と防御について
第5章 戦争を計画する―戦略のおもな機能と重要性
第6章 『戦争論』を理解するための時代背景
第7章 クラウゼヴィッツの生涯
第8章 『戦争論』の与えた影響
第9章 現代に生きる『戦争論』
著者等紹介
川村康之[カワムラヤスユキ]
1943年東京生まれ。67年防衛大学校卒、83年ドイツ連邦軍指揮大学卒業、86年防衛大学校助教授、93年第4普通科連隊長、95年防衛大学校教授、99年法政大学大学院社会科学研究科修了(修士)、2006年退官、14年死去。日本クラウゼヴィッツ学会前会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masabi
14
クラウゼヴィッツ『戦争論』の解説書。戦争はその時代に独特なものであり、戦争を貫く簡単な法則はなく、戦争論は戦争の勝利方法を描かず、読者の判断力を養うことを目的としている。戦略と戦術の区別、摩擦、軍事的天才の概念は戦略に関する本を読む際に役立ちそうだ。戦争は政治の延長であり、政治より軍事が優先されることはあってはならない。かといって、政治が軍事に過度に介入してもならない。両者の関係は政治的叡智によって調和される。2015/09/11
kanaoka 57
6
戦争はあくまで政治的手段。軍事的勝利に目を奪われず本来の政治目的を第1とすべきもの。しかし政治がポピュリズムに陥ったとき、他国、他民族、他宗教、他文化への憎悪に基づく破壊こそが政治目的とされてしてしまう恐れがある。また、戦争は相互作用であるかぎり一方的に拒絶する事は不可能である。戦争という手段が目的化してしまった過去の寓挙と同じく、戦争手段の放棄自体が目的化される愚行は避けなければならない。2016/04/19
人間万事塞翁が馬
4
今日は障害者の方々との交流運動会ということで、実際にリレーにも出場させていただくということで転ばぬよう戦略には十分注意したいと思います。 昨日は運動会前ということで、エネルギーを付けようと思い、近所のイタリアンレストランに行きました。妻がカルパッチョを食べたいというので、メニューの中から『鮮魚のカルパッチョをお願いします』と注文したところ、店員さんが「今日はムリです」と一言。「え!?売り切れですかー???」と即返すと、「・・・いえ、今日の鮮魚はブリです」 はい、美味しくいただきました。では、走ってきます。2022/05/21
コダマ@ようやっとる!
4
必勝の方法ではなく、戦争の理論、戦争とはこういうもので、こんなことも念頭に置かなきゃいけませんよ~、ここら辺が限界ですよ~、その中で目的に沿った成果をあげなきゃいけませんよ~、というような戦争の考え方。相手を完全に潰す方法ではない「戦争論」の紹介本。歴史を振り返って戦争や蜂起がどこで失敗したのかを考える礎をつくるには楽しい本かも。2014/09/14
ももや
3
60分で快読とあったが、グーグルマップやウィキペディアをひきながら1週間かかって熟読。戦争論の重要論旨だけを繰り返して何度も解説。昨日の晩ご飯も思い出せないおじさん世代に手厚い構成。試験前に先生が、ここだけは覚えておきなさい!と言うことを言ってる本でした2018/04/16
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