内容説明
ビジネスには会計数値を読み解く力=会計力と、企業活動を考察する力=戦略思考力が必要だ。WHY?SO WHAT?の2つのキーワードで、決算書を論理的に深く読み解き、2つの力を一度に身につけよう。ビジネススクール流の臨場感ある解説が好評のロングセラーを、ケースを刷新して新版化。
目次
第1部 会計力(損益計算書(PL)はマトリクスで読む
貸借対照表(BS)を読み解く3つの基本法則
企業名のみから決算書を読み解く仮説・検証のプロセス
決算書の数値から企業活動を読み解く仮説・検証のプロセス)
第2部 戦略思考力(「5つの力」で競争環境を理解する“導入編”;「5つの力」で業界の競争環境と会計数値を読み解く“応用編”;バリューチェーン“導入編”;バリューチェーンで競合2社の経営戦略を分析する)
著者等紹介
大津広一[オオツコウイチ]
株式会社オオツ・インターナショナル代表。米国公認会計士。慶應義塾大学理工学部卒業。米国ロチェスター大学経営学修士(MBA)。富士銀行、外資系証券、ベンチャーキャピタルを経て独立、現在は経営コンサルティングと研修講師活動に従事。早稲田大学ビジネススクール講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tαkαo Sαito
68
社会人向けの本ですが4月から社会人になる身として、また会計系が個人的に好きでおもしろいと感じるタイプなので読んで分かりやすく、おもしろく勉強できた気がします。もし、仮に会社で経理とかに配属されても本に書かれていたようなことを大事にしていきたいです。 この本と合わせて、以前読みましたが、稲盛さんの「稲盛和夫の実学」を読むと良いと思いました! 2015/03/24
手押し戦車
14
会社の歴史を数字で見る場合は貸借対照表の利益余剰金を見ることにより、お金の歴史が分かる。特にビジネスのブランド力、独占力、寡占状態だと設備投資しなくて高利益を長期間得られさらに設備投資は長期の競争力へ向けることが容易に出来る。競争力が強く寡占市場だと固定負債が純利益の数年分でおさまっているので、投資家への配当をしても設備投資が極端に少なく済むので利益余剰金が積み上がって行く。短期での設備投資の必要性が出てくると決断と実行の繰り返しになる。利益余剰金の増減が競争力、歴史を見る材料になる。2015/04/28
Great Eagle
8
この種の本を何冊読んだことであろうか。 でも読んでみると、役に立つ内容が必ずあるのも面白いものです。今回はポーター教授の5Fとバリューチェーンを業界の競合先企業で比較分析して、企業戦略上の差異を明らかにしようとしている点は、面白いアプローチだと思います。2020/08/08
たくみくた
4
73冊目。『ファイナンスと事業数値化力』に続き読了。今までちんぷんかんぷんであった、PLやBSの読み方を少し理解できた。特に強調されていたのが「見てから考えるのではなく、考えてから読む」ということ。仮説を持ってから決算書にあたることで、得られるものがたくさんある。あまり興味のある領域ではないが、アカウンティング&ファイナンスは企業活動を「定量的」に評価するために重要だということを理解した。2020/12/31
lisa
4
薄い本だったのであまり期待していなかったが、「木を見て森を見ず」ではいけないことを具体的事例を通して大変わかりやすく理解できる良本だと感じた。医薬品企業は研究開発に多大な金額を拠出していることは知っていたが、それでも粗利率が70%を超えるレベルだとは想像できていなかった。まず決算書を読むのではなく、仮説を立てた上で決算書に目を通す姿勢、そして個々の数字に固執せず、全体を俯瞰して企業の戦略を見極める目を養おうと思えた。2020/04/14