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日経ビジネス人文庫
都鄙問答 経営の道と心

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  • サイズ 文庫判/ページ数 275p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784532194215
  • NDC分類 335.15
  • Cコード C0134

内容説明

「貪るものは家を亡ぼす」「倹約は創造の母」「和の経営、暖簾の尊重」―。江戸時代に記された石門心学の真髄『都鄙問答』を通して、日本の経営の「道と心」を解き明かした瞠目の書。企業の不祥事が相次ぐ今、求められる清廉の経営とは。

目次

経営の聖典『都鄙問答』第1部 現代に読む『都鄙問答』(石田梅岩の思想の革新性―書名、序文と思想的背景;商人に学問は必要か―ビジネスと教育;貪る者は家を亡ぼす―市場経済と営利心;「天のなす所」と「見えざる神の手」―利潤の源泉と利潤率;倹約は創造の母―堅実経営のすすめ;商人と屏風は歪めば立たず―取引の公正・正直;和の経営、暖簾の尊重―人間関係と家の存続;生きがいの探究―「性理問答」について)
第2部 「道と心の経営」をたどる(心学の創始者、石田梅岩―商人奉公から思想教化の生涯;日本人のモラル「心学」の道―江戸時代の心学の発展;近代化と伝統と―明治期の会社と心学思想;「企業は人」の経営―大企業時代の到来、道と心;戦後の経営で何が変化したか―日本の産業民主主義)
「道と心の経営」は生きうるか

著者等紹介

由井常彦[ユイツネヒコ]
1931年、長野県生まれ。1955年、東京大学経済学部卒業。1960年、同大学院修了。経済学博士。明治大学経営学部教授を経て、現在、財団法人三井文庫常務理事・文庫長、明治大学名誉教授、財団法人日本経営史研究所名誉会長、文京学院大学大学院経営学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

20
他者への配慮、人間の和の必要性は変わらなかった(187頁~)。人間の関係である以上、信用と対人関係を重んじ、サービスにつとめなければなりませんでした。今も、それは同じだろう。ラフカディオ・ハーンは、新しい組織において、西洋タイプのリーダーシップや、生存のための競争がみられず、いかに他の成員への配慮と公的規律の尊重が重視されているかを、『日本』で記しています(189頁)。明治時代、参入と競争の自由があったものの、藩閥・郷党・学校・家・縁故の中での自由であった(190頁にかけて)。マックス・ウェーバーは、2020/09/05

おせきはん

8
江戸時代に商工業者のための思想の書として書かれた石田梅岩の『都鄙問答』の概要と、日本における「道と心の経営」の歴史がまとめられています。企業経営においても「道と心」が重要であることは同感です。数字だけで物事を判断しないよう今後も心がけます。2018/06/21

Kawai Hideki

8
江戸時代の商人・石田梅岩が書いた、商人の心得を書いた思想書「都鄙問答」の紹介と、日本の経営倫理の歴史を解説。武士道に対応する概念として商人道を打ち出し、正しい利益を得ることの正当性や商売を行う上での道徳的心構えを説いている。梅岩自身は豪商にはならず、京都に私塾を開き無料で教えを説いていたが、その弟子が石門心学として世に広め、明治維新後にできた様々な会社の社訓として彼の教えが取り込まれて行った。いわば、日本企業の精神的DNA。残念なのは、都鄙問答の一部しか紹介されていなかったこと。いずれ原典にあたりたい。2012/04/10

耳目之学(不定期更新中)

7
前半は『都鄙問答』の原文と書き下し文、現代語訳、筆者による説明が続きます。一方、後半は明治時代以降の日本経済について筆者が分析しています。『都鄙問答』のポイントは誠実と倹約です。「貪ぶる者は家を亡ぼす」という言葉に表されるように、調子のいい時に言動を慎まないと、失敗した時にツケが回ってくるということです。金ができれば無駄遣いし、地位を得れば傲慢になるのが悲しい人間の性質です。このような性質を変えるためにするのが「学問」なわけです。石田梅岩はもちろん古今の大賢人が強調しています。2011/07/21

ご〜ちゃん

3
「倹約と云ふことは世俗に説くとは異なり、我が為に物事を吝くするにはあらず。世界の為に三つ入る物を二つにてすむやうにするを倹約と云ふ。」自分の利益や欲のためにものごとにけちにすることではない、という考え方に驚き、その通りだと思った。2014/09/19

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