内容説明
創業理念以外はすべて見直そう―。2000年に松下電器社長に就任した中村は、事業部制や部課長制の廃止、強い事業への絞り込み、人員削減など、創業者の呪縛を越え、巨大組織をゼロから作り変えていった。長年松下を見続けてきた記者が同社V字回復の道筋をたどり、日本企業の将来像を見通した名著を文庫化。
目次
序章 幸之助以来の「経営者」の誕生か
第1章 偉大さゆえの宿命―創業者の呪縛
第2章 「怨念」断ち切るリーダーシップ
第3章 松下の三〇年戦争―経営者誕生への系譜
第4章 戦略的に石を置く―新しいビジネスモデルの確立
第5章 新たに生まれる神話を崩せるか
著者等紹介
森一夫[モリカズオ]
1950年生まれ。1972年早稲田大学政治経済学部経済学科卒、日本経済新聞社入社。産業部記者、日経ビジネス副編集長などを経て、日本経済新聞社論説副主幹兼産業部編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゲオルギオ・ハーン
17
2005年発行。当時はV字回復させたカリスマ経営者と評されたが、プラズマディスプレイ事業撤退が決定的となった2013年以降はパナソニック混迷の原因とみられいく人物。本書は英雄視された時代の本であるからとにかく褒め称えている。経営分析的なところは特になく、いちいち松下幸之助と結びつけて彼の正統な後継者的なストーリーに仕立てようとしているのが露骨。松下幸之助以降の内部抗争がけっこうドロドロしているが個人的な確執レベルということで誤魔化しているので悪い意味でもパナソニックの番記者の本という感じだった。2025/06/07