感想・レビュー
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田中峰和
3
ついにインド国境の直前までやってきた鳩摩羅什一行。だが、インダス川が行く手を遮る。広大な砂漠を超えた先に立ちふさがる大河に橋はなく、一本の綱しかない。バランスよくわたるにはもう一本の綱が必要なので、ホジョーが向こう岸に泳いで渡ろうとする。ところが、翌日になっても彼は戻らない。覚悟を決めた耆婆は鳩摩羅什とともに一本の綱にぶら下がって渡ろうとする。無分別な東が綱にぶら下がったせいで、切断されて三人は大河に流される。ここでまたも奇跡が起こり、大河の水が引いてしまう。出エジプト同様、宗教がらみは恐ろしい。2021/11/17