出版社内容情報
知の宝庫「戦国時代」を題材に、停滞と拘束からいかに脱却するかを示唆した名著の復刊。巨大なる雑草・織田信長、不世出の補佐役・豊臣秀長、中国史に学ぶ「勝てる組織」――など、歴史と現代を斬り結ぶ活力の書。,,,
内容説明
超高度成長期「戦国時代」を題材に、「進歩と発展」の後に来る「停滞と拘束」からいかに脱するかを示唆した名著の復刊。巨大なる雑草・織田信長、不世出の補佐役・豊臣秀長、中国史に学ぶ「勝てる組織」―など、歴史と現代を鮮やかに斬り結んだ堺屋史観の傑作。
目次
第1章 知の宝庫「戦国」を読む(超高度成長期「戦国時代」;「戦国」―雑草的バイタリティーの生態;信長―非日本的、あまりに非日本的な例外)
第2章 日本史に学ぶ「組織」と「人間学」(不世出の補佐役―豊臣秀長;組織人としての「知謀の人」;「切れ者」の人間学)
第3章 中国史―万古不変の知恵(「世界帝国」を築いた三つの発想;「勝てる組織」とは何か)
著者等紹介
堺屋太一[サカイヤタイチ]
1935年、大阪府生まれ。東京大学経済学部卒。通産省勤務を経て、執筆・講演活動に入る。通産省時代に日本万国博覧会を企画・開催。元経済企画庁長官。作家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sayan
27
約30年前の本作が持つ含意は2020年でも新鮮だった。本書に解説をよせた評者は「不確実性の時代(書籍)」に引き付けて、未来への確信が持てない時、人は生きる不安から価値観を多様化させる、と堺屋の論を翻訳する。そして本書副題「停滞と拘束からいかに脱するか」の手段としてかつてペスト禍が発生した時、人は新しい生き方と「過去の人たちの知恵や体験」に求めたとする。この文脈において、本書のタイトル「歴史からの発想」が持つ語感は、コロナ禍に生きる今とても味わい深い。「新しい生活様式」が温故知新かどうかは定かではないが…。2020/06/13
いっしー
19
歴史上の人物からみた組織論、つまり勝てる組織の話。不出生の補佐役である豊臣秀長、世界帝国を築いたジンギスカンの章が特に楽しめた。また、大量報復戦略、秘密警察、宗教の自由という三つのきわめて画期的な発想をジンギスカン一人が生み出したという事には驚いた。学問的にみても組織論の歴史が浅いことから、これから新たな考えが出てくる可能性は高いのだろう。2016/12/26
かいりゅ
9
久しぶりに堺屋太一さんの本を読みました。歴史の本というより、基本的に組織論の内容。著作にもある織田信長、羽柴秀吉、羽柴秀長、石田三成、ジンギスカンなどを具体例にして、「勝てる組織」の中でのリーダー論、参謀論、補佐役論などを独自の目線でわかりやすく論じている。2016/05/21
マネコ
6
前半はかなり有名な歴史の話が語られ退屈でしたが、石田三成の天下2分の構想についてはすごく引き込まれました。歴史作家らしく読みやすく戦国時代を中心に学べます。2019/11/17
読書忍
5
歴史上の人物から見る成功の法則、組織論にフォーカスした一冊。時代が変わっても人間の性質は変わることはないという前提から、現代にも行かせる理論を説くものでした。著者の官僚という略歴からも説得感のある内容であり、また時を置いて読みたいと思わせてくれます。この著者が書いた三成の小説(本書の中で何度も宣伝がw)も読んでみたいですね。2013/01/04
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