出版社内容情報
歴史の流れを見据える視点に揺るぎはない。十年前の世界と今日とで、何が変わり、どこへ向かっているか―。世界的な経済学者による、時代を読み解く一冊。
内容説明
世界的な経済学者が綴った、日常生活から社会問題まで幅広いテーマのエッセイと論考。確かな歴史観によって見出す、「この国が進みゆく道」とは何か。91年刊行の『スタンフォードと京都のあいだで』と、近年の作品群とを合わせ文庫化。
目次
第1部 スタンフォードと京都のあいだで(一九九一年)(二足のわらじ;ビザ;日米学者稼業;日本叩きは人種偏見か ほか)
第2部 霞ケ関とシリコン・バレーのあいだで(二〇〇一‐二年)(あすへの話題;世界と繋ぐ;パブリック・スピーチから;「経済教室」など ほか)
著者等紹介
青木昌彦[アオキマサヒコ]
経済産業研究所所長、スタンフォード大学経済学部教授。1938年生まれ。東京大学経済学部卒、ミネソタ大学Ph.D.。スタンフォード大学、ハーバード大学助教授等を経て、77年京都大学教授。84年よりスタンフォード大学経済学部教授。2001年より現職。著書に『比較制度分析に向けて』(シュンペーター賞受賞)『日本経済の制度分析』(日本学士院賞)ほか
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感想・レビュー
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hiraku-m
1
若くして亡くなった世界級の才能・戸矢哲朗氏への追悼文が印象的。スタンフォードで3年でPh.D.をとったらしいが、若くして白血病で亡くなるとは…無念だったろう。2014/04/08
のりひろ
0
2002年6月 第一刷をもっていた。社会人になってから(2002年4月)購入していたようだが、結局10年積読状態だった。この本は、著者が10年間動かない間に外部環境は変わったよ、ということではなく、1990年代について、比較制度分析という動かぬ視点からは「失われた10年」という表現は過度に悲観的な表現であり、実際は色々変わっているよ、という内容。すべて日経新聞のコラム、スピーチを集めてきたもの。(特に2001年国際大学修了式における英語スピーチの翻訳、RIETIの設立逸話、は参考になる。2012/11/19