出版社内容情報
書名
内容説明
官僚による市場統制に失敗した日本、低迷する福祉国家から脱却したイギリス、混迷のロシア、市場原理の急速な導入に揺れる中国、インド、南米諸国…。市場と国家との関係がどのように変化してきたかを検証し、21世紀の経済社会のあり方を問う話題作。
目次
第8章 許認可支配の後に―インドの覚醒
第9章 ルールにのっとったゲーム―中南米の新しい潮流
第10章 市場行きの切符―共産主義後の旅路
第11章 苦境―新たな社会契約を模索するヨーロッパ
第12章 遅れて起こった革命―アメリカの新たな均衡
第13章 信認の均衡―改革後の世界
著者等紹介
ヤーギン,ダニエル[ヤーギン,ダニエル][Yergin,Daniel A.]
国際的ノンフィクション作家。石油ビジネスの最前線を活写したベストセラー『石油の世紀』で1992年度ピュリッツァー賞を受賞。国際市場での経済およびリスク分析を行うかたわら、エネルギー問題にも積極的に発言。現在はケンブリッジ・エネルギー研究所会長
スタニスロー,ジョゼフ[スタニスロー,ジョゼフ][Stanislaw,Joseph]
ケンブリッジ・エネルギー研究所所長。国際市場および国際政治の一流アドバイザーとして注目を集めている
山岡洋一[ヤマオカヨウイチ]
翻訳家。1949年生まれ。政治経済分野の翻訳で高い評価を得る
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アナクマ
33
自治体よりも大きくて「人類」よりは小さい、わたしの/あなたの生存をサポート(ときには抹消)する単位は、市場か、国家か。覇を争う2つの枠組みで世界を眺め直す。原著は98年。◉グローバル市場を具現化したかのようなGAFAなどの集団は、ここ20年で出現し一気に領域を拡げた。本書で繰り返し問われる「どこからどこまでがどちらの領分か」に、最後まで答えは出ない。両者は綱引きを続けて均衡を保つしかないのだと思う。→2021/02/05
ELW
0
栄光に包まれていた指導者、ブレジネフ書記長の著作からの引用がないことが、博士論文の重大な、受け容れがたい間違いになったというのがかの国らしいですね。エリツィンに「ボリス・ニコラエビッチ、歴史にどのような形で名前を残したいとお考えですか。偉大で善良な皇帝として、あるいはその反対でしょうか。」と問うて第一副首相を引き受けたネムツォフが暗殺されました。まぁ、戦後から90年代までの世界各国の市場化の管制高地として素晴らしい本でした。『市場を創る―バザールからネット取引まで』を読んでおいてよかった。2015/03/02
びーちゃん
0
評価32010/10/25
冬至楼均
0
戦いはまだ続いている。2011/12/15