幸福な星

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幸福な星

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  • サイズ 46判/ページ数 215p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532171537
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

作家・辻原登氏が高く評価する新人作家のデビュー作。本作を読んだあと「結構、文章力、ともに完璧と思える。登場人物たちを支える作者の思想も公平で、よく練られ、書き分けられている。テーマは明確だし、テーマを抽出して行くモチーフと細部の運び方も着実」と評した。
大きくくくるとディストピア小説と言えるだろう。だがドラスティックにSF的な近未来を描くのではなく、すぐそこにある将来の「もうひとつの世界」が読者の眼前には立ち現れる。それは一語一語丁寧に選び抜かれた抑制の効いた筆致による。カタルシスは読み終わった少し後にやってくる。登場人物は限られていて、出来事は閉じられた世界で起こる。その世界の外で起こっていることに読者の想像がいずれ必ずや及ぶからである。現代における「幸福」とは? 主人公の20代の女性が日常を語る言葉にゆっくりとしみ出してくる。本作を読んだ何人かの書評家からは異口同音に「カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』の世界をほうふつとさせる」という声が寄せられた。

内容説明

今まさに消滅しようとしている国がある。最大多数の最大幸福のための選択が、やがて多くの国民に生への嫌悪感を抱かせるようになった。あるのは勝者と敗者、嫉妬、羨望、憎悪…。この国を訪れた文化人類学者がひとりの若い女性と出会った。彼女は国により選別され、多くをあきらめて生きてきた。しかし「私は私を殺さなかった」。彼女が静かに語り出したのは―

著者等紹介

仲野芳恵[ナカノヨシエ]
1979年北海道生まれ。都留文科大学卒。中学教諭のかたわら創作を続け、『幸福な星』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あも

77
不可逆の終焉に向かうように見える世界で奏でられる葬送曲に、もはや悲痛ささえもなく。しめやかな諦観に支配された国では、人口減少に抗する施策として全ての国民が脳にチップを埋め込み記憶力を強化したアンナチュラルとなる。手術に適合しない少数派=ナチュラルは7歳にして世の仕組みから振り落とされ、底辺であることを余儀なくされる。外国からやってきたジャーナリストに向けて語られるナチュラルのキカの物語。本書におけるSF的な舞台は、人の心を描くためにこそ用意されている。あきらめの先にそれでも残るもの。その名を一体何と呼ぶ。2020/02/25

いたろう

62
7歳で、脳に記憶力を飛躍的に増大化させるチップを埋め込む手術が義務付けられた、近未来の日本と思われる国。すべての国民が等しく天才になる中で、全国民の0.数%は、体質のせいで手術が受けられない。7歳にして、まるで障害者とでもいうように、ハンデを背負わされた人間=<ナチュラル>は、何を思い、どんな人生を送るのか・・・。三島由紀夫に、似た題名の「美しい星」という小説があるが、それはSFの形を借りて、人類に警鐘を鳴らす小説だった。本作もまた、SFの形を取っているが、話の本質はSFではない。深く考えさせられる小説。2019/11/18

pohcho

42
今、まさに消滅しようとしている国。国民の大半が脳にチップを埋め込む手術を受け、人と人が直接交流する機会は著しく減り、手術を受けられなかった少数の人々は「ナチュラル」 と呼ばれて差別を受けている。「ナチュラル」の女性・キカを中心に物語が進んでいくが、彼女の抱える寂しさや孤独は現代に生きる私たちにも共通するもので、とても共感できた。幸福とは、愛とはーーー。哲学的で切ない物語。2019/09/18

あじ

33
チップを埋め込む事で知能指数が上がるとしたら、あなたは試してみますか。もし埋め込めない体質だと診断され、その選択が絶たれた場合どう生きていきますか。人間から悲哀や苦悩を差し引いたら何が残るのでしょう──。ナチュラル(野生)と非ナチュラル、その本質に新人作家が迫る直球のデビュー作。小説の本筋を見失うことなく、いい線描く作家になるかもしれない。2020/01/30

kuro

2
文章がうまく、非常にテンポよく読める。会話が巧い。ただ、ボリューム感的に若干味気なかったのと、SF設定の必然性がいまいちぴんとこなかった。。(それはより現実的な題材で切実に描けるのでは?)2020/11/30

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