狂歌

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狂歌

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  • サイズ B6判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532171520
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

第10回日経小説大賞受賞!仮想通貨に狂い、恋に狂う。「ここまで率直に剥き出しの欲望を書く作家を私は知らない」(髙樹のぶ子氏)

内容説明

福岡のフリーペーパーの女性編集長のもとに、広告主の男から一通の手紙が届く。百人一首をあしらった切手には、旅先で一夜をともにした男女の恋の歌が綴られていた。時が経ち、男は仮想通貨の取引所を起ち上げ、女が社長を引き受けていた。順調に拡大していた事業が危険な方向に流されていくにつれ、二人が抱える同郷ゆえの秘密と、消せぬ過去も露わになっていく。第10回日経小説大賞受賞。

著者等紹介

佐伯琴子[サエキコトコ]
1976年大分県日田市生まれ。一橋大学卒業後、旅行会社に勤務。2008年、夫の転職を機に九州へ戻り、タウン誌の広告営業と制作に携わった後、フリーのライターとして活動。『狂歌』で第十回日経小説大賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケンイチミズバ

106
官能表現が下手です。ああああ、気持ちいいって読んでいて気恥ずかしい。直接的な状況説明の多さに文学センスが足りないのかとも感じる。税金を払いたくない若者より納税の認識すら低い若者の方が多数だろうし20代で税を重いと感じるほど若者はペイされてない。税金逃れの海外生活ってね、税は支え合うため、国の基盤なんだからこういう連中の利己主義は嫌いだな。外国でビジネスの話をしませんかというメモを渡されノコノコとカジノに出かける設定などもかなり無理があります。著者にはこのカテゴリーの取材や人生経験が足りないのかもしれない。2019/05/20

いたろう

70
主人公は、仮想通貨の取引所を運営する会社の女社長。仮想通貨を扱った小説と言うと、上田岳弘の「ニムロッド」を思い浮かべるが、「ニムロッド」では、確かに仮想通貨の採掘の話が出てくるものの、それ自体がストーリーに重要な影響を与えるものではなかった。対する本作は、幸田真音や橘玲のような金融の深い知識に裏打ちされた経済小説という訳ではないものの、仮想通貨の取扱いが、ストーリー展開上で、重要な位置を占めている。それでいて、物語の要は男女の情愛。そして、それぞれの奥底にあるものが分かった時、物語は全く異なる姿を見せる。2019/08/01

buchipanda3

60
派手でどぎついピンク色の表紙が目を引く、というより目を背けたくなるが、主張が強いことは確か。中身には、ねっとりと絡みつく文章で欲望と情念にまみれた物語が描かれていた。題材からお金と性愛の欲望に狂っていく話かと思ったら、裏に別の一面が隠されており、その存在を匂わせながら進むサスペンスタッチな展開を楽しめた。終盤には意外性は薄いが強烈なものが明かされ、主人公が見せていた狂歌めいた感情に合点。業欲と真摯、相容れないものを共に貫くことのもの哀しさも感じられたと思った後、最後のセリフに茫然とさせられて読み終えた。2019/02/24

aloha0307

20
さすが日経小説大賞作 たっぷりの読み応えでした☺ 主人公:きり葉 福岡のフリペーパー編集長から仮想通貨ファンド会社社長へ(佐伯さん 金融業界にかなりの素養とみました)...人間の美しき/醜き 善き/悪しき部分が真正面から塊となり、そのまま来るからたいへんな質量でした。短歌がペーソスとなり小説世界を彩ります。レッテルを安易に貼られるのは堪らないね(それを貼るのも同じ人間です)。key word「みをつくす」~その極限は、死ぬしかない まさに命がけなのですね。2019/04/20

かもめ

13
仮想通貨取引会社の雇われ社長を引き受けたが、通貨を持ち逃げされるが、欲に惑わされ身を焦がす物語。情熱的で芸術的ではあるが、読みづらい文章がモヤモヤとさせる。2021/08/12

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