禁断のスカルペル

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  • サイズ B6判/ページ数 459p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532171377
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

自らの過ちが招いた家族との別離。生きる望みを失った女性医師が流れ着いた東北の病院で目にしたのは、卓抜な技術を持つ医師たちによる、禁断の手術だった。なぜ人は病気の腎臓を移植してまで生きねばならないのか?3・11により、一瞬にして懐かしい人々の命が奪われる過酷な体験を経て、その意味は次第に明かされる…。日経連載時に大きな反響を呼んだ、医療小説の新たな傑作!

著者等紹介

久間十義[ヒサマジュウギ]
1953年北海道生れ。早稲田大学第一文学部仏文科卒。87年、豊田商事事件を扱った「マネーゲーム」が文藝賞佳作に入選し作家デビュー。90年、『世紀末鯨鯢記』で三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タックン

99
(白い巨塔)や(無影灯)を読んでるので題名からそんな感じの作品かなと思ったら少し違ったなと思ったのが所感かな。作品の中心は病気腎移植手術を巡る賛否の議論ではあるけれど、冒頭と最後はヒロイン東子の家族の話だったからある意味一人の女性医師の成長物語・家族物語になるのかな。ネタバレになるので書かないけど最後の部分はずるいな。いろいろな話がありすぎて少し焦点がぼけちゃって何が言いたかったのかわからないって感じがした。透析で苦しんでる方の苦労はよくわかった。良作ではあるので読んでみてね。2016/02/05

ゆみねこ

67
自らの不倫で離婚せざるをえなくなり、勤めていた病院を追われるようにして三陸の港町伊達湊の病院に移った東子。伊達湊(石巻)を舞台に繰り広げられる病気腎の移植手術。記憶に新しい宇和島徳州会病院の事例をよく取材されて作られたストーリー。私だったら川淵充彦より伊集院先生を選ぶなぁ。誠実さが違う。2017/10/15

Yunemo

26
病気腎移植に辿り着く序盤、官と民との鬩ぎ合いの中盤、医療者としての質を問う終盤。ここに脈々と継続される葛藤、生きるための、本来女性としての、倫理観の、それぞれに狂おしさが滲み出てます。「一度死んで生き返った」と感じた東子が、人様のために積極的に生き抜いていこうとの決意、この気持ちの揺らぎ、過去の一人の男によって、この感覚がいまひとつ理解できないままに。3.11が分岐点となっての展開、生きる意味を定義化する場面には、ある意味感動。でも何故か、この感動に素直に浸れない気持ち、わだかまりが残ったままなのも事実。2016/01/09

aloha0307

15
日経朝刊連載作品 序盤は下世話な不倫のお話か...と思いきや、その後 離婚&失職、臓器移植、東日本大震災とテーマが盛り沢山(些かtoo muchの感)。医療部分の説明が多すぎて(かなり専門的な描写も)、人物の心理描写がおざなりになっている感(登場人物を意図的に浅薄に描こうとしているのか?)。東子の昔の患者が絵里香を説得する場面はとても良かっただけに残念であった。2015/12/06

湖球

10
運命のいたずらに押し流される泌尿器医「東子」。 腎臓移植をテーマに現代医療を問う。 年間、腎癌などで捨てられる腎臓2000余り、 これを再利用する移植手術をめぐり賛成派、反対派に分かれ喧々諤々。 ただ「東子」がすべてを捨てる原因となった、相手との不倫はありうるのか? 東日本大震災はじめ内容は盛り沢山だが、詰め込みすぎの感じもありストーリーが長い分焦点がぼやける部分もあった。2016/05/10

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