内容説明
二千五百年ものあいだ偉人たちに読み継がれ、いまなお絶大な影響力を誇る名著を、1部『孫子』は何が言いたいのか、2部『孫子』は現代でも活用可能なのかの二部に分け、身になるステップを追っていく。
目次
1部 『孫子』はそもそも何を問題とし、何を解決しようとしたのか(百戦百勝は善の善なる者にあらず;敵と味方の比べ方;戦いにおける二つの原則―不敗と短期決戦;兵は詭道なり ほか)
2部 『孫子』の教えをいかに活用するか(そもそも人生やビジネスに、戦いなんて必要ないのではないか;そもそも戦略と戦術とは、どう違うのか;試行錯誤ばかりしていたら心が折れそうなんですけど;ジリ貧状態では、不敗なんて守っていられないのではないか ほか)
著者等紹介
守屋淳[モリヤアツシ]
作家、中国古典研究家。1965年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒。大手書店勤務を経て、現在は中国古典、主に『孫子』『論語』『老子』『荘子』『三国志』などの知恵を現代にどのように活かすかをテーマとした執筆や、企業での研修・講演を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まちゃ
75
中国春秋時代の思想家孫武の作とされる兵法書「孫子」を題材にしたビジネス書。「百戦百勝は善の善なる者に非ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」や「彼を知り、己を知れば、百戦して殆うからず」の前提となった時代背景の説明は興味深かったです。「孫子」って何かを知るには良いと思います。2016/12/23
Tsuyoshi
68
孫子の兵法の概念を分かりやすく説明してあり、具体例も多数あったので読みやすく理解しやすかった。特に「不敗」の概念は先行きが読みづらい世の中において仕事上でも人生においても何よりも心して持つべき概念ではないかと思えた。 2018/02/21
桜井葵
57
とても素晴らしい作品でした。過去の偉人の本を何度か読んでいますがこの本が一番頭に入ってきました。解説がとても上手なんだと思います。一番凄いと思ったのが負けておくことの重要性。つい最近のW杯にも当てはまっている事例です。過去の歴史を見ていくとW杯前のテストマッチが良い結果だと本番は悪い結果。W杯前のテストマッチが悪い結果だと本番では期待以上の結果が残せることが記載されてました。全くその通りでびっくりしました。「試行錯誤によって負けや失敗から学び、成長するのは《負けられない勝負》で負けないため」まさに本質2018/07/19
5 よういち
46
著者は中国関連の書籍を多く出版している守屋洋氏のご子息。古来より読み継がれてきた「孫子」にスポットを当てて解説した本。◆良本だ。孫子を直接読むより、こういう解説本を読む方が大枠をとらえてなんたるかを学ぶのにもってこいだと思う。◆「孫子」の著者・孫武は戦乱の続く春秋時代に生き、戦争についての認識を深めた。◆孫子の戦略観/やり直しの効かない一発勝負が戦争。故に細心の検討が必要/目の前の相手以外の敵も多く、戦わないで敵を屈服させることが最善策。/勝てない相手とは争ず、勝てる相手に勝てる方法で勝つ/短期決戦で臨む2018/09/21
やっさん
40
ビル・ゲイツもスコラーリ監督も、孫正義さんも愛読しているという孫子。抽象度が高いのであらゆることに応用ができる。ということで読んでみたのですが、腰巻にあるような「もっと早く読んでおけばよかった」とまでは思わなかった。隙間時間に読んでたからかな…。また読みます。2020/06/14