内容説明
9.11から8年、大統領に就任したオバマはテロリストの温床であるパキスタン‐アフガニスタン国境地帯の部族支配地域と、膠着状態のアフガニスタン戦争を政権の最優先課題に据えた―。米国を代表するジャーナリストが、オバマ政権・CIA・軍部の状況を数々の極秘情報と圧倒的取材力で再現した全米No.1ベストセラー。
著者等紹介
ウッドワード,ボブ[ウッドワード,ボブ][Woodward,Bob]
米国を代表するジャーナリスト。1943年生まれ。イェール大学卒。ワシントン・ポスト紙の社会部若手時代に、同僚のカール・バーンスタイン記者とともにウォーターゲート事件をスクープし、ニクソン大統領退陣のきっかけを作ったことで知られる。このときの二人の活動から「調査報道」というスタイルが確立され、また同紙は1973年のピュリツァー賞を受賞した。その後も記者活動を続け、9.11に関する報道で2002年にピュリツァー賞を再度受賞
伏見威蕃[フシミイワン]
翻訳家。1951年生まれ。早稲田大学商学部卒。ノンフィクションからミステリー小説まで幅広い分野で活躍中。トーマス・フリードマンの『フラット化する世界』では、訳文の完成度の高さを評価されて第1回国際理解促進図書・優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
39
久しぶりにボブ・ウッドワードの本を読みました。さすがに読ませてくれます。やはりパキスタンという国も一筋縄ではいかない国ですね。このような本を読んでいると、裏の裏を読んでいかないとわからないですね。映画で、オサマ・ビン・ラディンを射殺した映画を見ましたが、それとかさなる感じがしました。ブッシュの場合はすべて任せていた感じがしますがこの本を読むとオバマは自分で自覚しながら道を進んでいる気がします。2014/11/01
羊山羊
12
ブッシュ大統領の跡を継いだオバマ大統領が直面していた、イラク戦争後を丁寧で膨大な取材から露わにする1冊。オバマの戦争は、増派をしつこく迫る軍の制服組との戦いであり、3カ国のどこを取るか、の選択の戦いだった。今思えば、あの当時米国はただでさえ2国への正面作戦を強いられていて、そんな中でも爆弾や戦闘で兵士は次々に亡くなる。そんな状況だった。弱腰と非難されていたオバマ大統領だったが、その裏では壮絶としかいえない駆け引きと選択が続いていた。戦争、と書きつつも米国の内政問題の過酷さを浮き彫りにするルポ。2019/10/15
yooou
9
☆☆★★★ ずっと会議してるのがそもそも冗長的。資料や議論が見えないので、どんな議論をしているのかホントのところはわからないけども、感銘を受けるような内容のものではありませんでした。一言で言えば背伸びしすぎ、リーチの届かない問題に首を突っ込んでいる空回りした会議に見えました。というかそれが実態だとすると空恐ろしい話やなと。2013/11/26
湖上の煙
6
まず、本書はビン・ラディン殺害まで描かれていないことに軽く失望。もともとイラク・アフガニスタン戦争には否定的な立場だったオバマは、戦争遂行に対しては徹底的に合理主義者であり現実主義者であったことがよくわかる。対して大幅な増員派兵にこだわる軍部は夢想家のように思えてくるが、実際は彼らも現実を見据えている。そんな軍部とホワイトハウスのせめぎあいが生々しい。2017/11/15
スズツキ
4
描かれている事実こそが最大のミステリー。2015/08/26