なほになほなほ―私の履歴書

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784532166793
  • NDC分類 777.1
  • Cコード C0074

内容説明

現在の文楽を代表する稀代の名大夫が美しい大阪弁でつづった、ぬくもりと情のある自伝エッセイ集。ファン垂涎の芸談も満載。浄瑠璃節の元祖、三百年ぶりの復曲!近松門左衛門作「源氏十二段」床本収録。

目次

第1部 私の履歴書(文楽の子;年食うた新弟子;芸を磨く;舞台あっての芸人)
第2部 異色対談 文楽と上方と伝統芸能(文楽は娯楽でっしゃろ。気楽に楽しんでもらわんと―桂米朝と語る上方落語と文楽;節に音あり、言葉に音あり―茂山千之丞と語る狂言と文楽;私は関西弁が標準語やと思うてます―片岡仁左衛門と語る上方歌舞伎と文楽;浄瑠璃浄土は清らかな場所―薬師寺長老・松久保秀胤と語る仏教と文楽;芸に百点満点はおまへん―中村吉右衛門と語る歌舞伎と文楽)
第3部 浄瑠璃姫物語(浄瑠璃姫と良きご縁ができました;「源氏十二段」の復曲に寄せて;近松門左衛門・作「源氏十二段」床本)

著者等紹介

竹本住大夫[タケモトスミタユウ]
大正13年(1924年)大阪市生まれ。本名は岸本欣一、父は人間国宝の六世竹本住大夫。昭和19年、大阪専門学校(現近畿大学)卒業。21年、二代目豊竹古靭大夫師(後の豊竹山城少掾)に入門、豊竹古住大夫を名乗り、四ツ橋文楽座にて「勧進帳」の番卒で初舞台。23年、文楽が二派に分裂、組合派(後の三和会)に属する。30年、文楽が国の重要無形文化財総合指定に認定される。35年、道頓堀文楽座での因会・三和会合同公演で九世竹本文字大夫襲名。56年、切り場語りになる。60年、国立文楽劇場で七世竹本住大夫を襲名。平成元年、人間国宝。6年、勲四等旭日小綬章。10年日本芸術院賞と恩賜賞を受賞。14年、日本芸術院会員。17年、文化功労者。その他、受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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みち

20
この度引退を発表された、人間国宝の竹本住大夫さんの自叙伝。本当に文楽が大好きで、誇りに思っているのだなと感じた。「健康も芸のうち」と自分を厳しく戒めていたので、今回の引退を決意したのだろうと思った。最後となる四月公演はぜひ大夫の語りを聴きに行こうと思った。2014/03/05

びぃごろ

15
9月は文楽公演月。住大夫さんの誕生(大正13年)から2008年までが語られる。芸事が身近な子ども時代、戦争に行って馬番が嫌でサボったり、師匠の襲名披露の衣装をうっかり電車で盗まれたり(◎o◎)18歳と22歳での結婚!驚きエピソード多数。「悪声」だけど語り好きでたまらん。稽古は人一倍頑張った様子が伺えます。米朝さんとの対談、浄瑠璃姫の床本も。「音」と「情」―知れば知るほど楽しめる文楽です。2015/09/01

10
『本屋さんで待ち合わせ』で紹介されていたし、来月は文楽を見に行くので予習の意味も込めて。大阪弁と言えば、テンポのよさが売りで、速さで押してるというイメージがあったのですが、住大夫さんがほんとうに語っているような文章は本当に滑らかです、内容ももちろん面白かったのですが、そちらも新たな発見でした。2012/11/15

ゆうゆう

8
知らなかった、文楽の世界。文楽は人形浄瑠璃、人形浄瑠璃は聴くもの。2008年の著書で慌ててGoogle。YouTubeで観ることはできたが、2018年4月に鬼籍に入られていた。残念だ。「奥深き語りの技を ただただに 磨ききたりて 今日の功 なほになほにほ」死ぬまで稽古、死んでからも稽古の氏が、人間国宝の祝いに生涯の友からの言葉。聴くものと氏は言うが、私はあえて観るものと思いたい。語る姿、人形、目にうつらぬ声を舞台の上に探すために。2019/03/21

高橋 (犬塚)裕道

7
星3。第1部「私の履歴書」は昭和の文楽の歴史、特に戦後の歴史が分かってその向きには楽しめると思う。私は短いながら対談が面白かった。「源氏十二段」の床本が興味深い。2020/01/19

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